医療界が注目する医療大麻とはいったいどんなものなのか??
皆さん、「医療大麻」という言葉を聞いたことがありますか? 医療大麻とは、日本で規制されている大麻草とは違い、病気に有効な成分を含んだ大麻の茎や種子のことを言います。ここでは、医療界で注目されいている「医療大麻」について分かりやすく紹介します!
医療大麻って何?
大麻に含まれる天然のCBDを使用した生薬療法
医療大麻とは、簡単に言えば、「医療現場で治療の一環に大麻を使う事」を言います。
大麻と聞くと、日本の法律では取り締まられているものであり、「そんなものを医療に使っていいの?」と思う方も多いかと思います。
ですが、大麻に含まれる化学物質「カンナビノイド(CBD)」の成分には、痛みを鎮める効能などと言った精神神経反応を引き起こすものがあり、それらを医療の現場に活かす動きが少しずつですが採用されています。
CBDにはどんな効果があるの?
大麻草に含まれていて医療大麻として使われている成分「カンナビノイド(CBD)」には、鎮痛作用や鎮静作用、睡眠作用、食欲増進、抗ガン作用、眼圧の緩和や嘔吐を抑制するなどの効果があります。
従って、HIVやアルツハイマー、うつ病や不眠症、てんかん、気管支ぜんそく、帯状疱疹、多発性硬化症、クローン病など約200以上の病気に効くという結果も報告されています。
実は、大麻は昔から「万病の薬」と言われていたようですよ。
大麻の日本での認識は??
大麻取締法では茎と種子は入っていない!!
日本では法律によって大麻草の所持や栽培、譲渡などが禁止されているので、医療目的でも認められていません。
ただし、大麻取締法で規定されている大麻の定義は「大麻草及びその成分のことを言い、大麻草の成熟した茎とその製品、また、大麻草の種子とその製品は除く」となっています。
要するに、大麻取締法での大麻は「大麻草の成熟した茎」と「種子」は除かれているのです。
つまり、大麻取締法で取り締まりたいのは陶酔成分である「THC」であって、「THC」がほとんど抽出されない「成熟した茎と種子」は取締りの対象に含まれません。
茎や種子に含まれているカンナビノイド
大麻取締法では、前述の通り、大麻の茎や種子は取締りの対象に含まれていません。従って、そこから抽出される「カンナビノイド(CBD)」を使って、医療に役立てようという動きが日本でも少しずつですが広がっています。
日本でも「CBD」の成分を含むオイルが市販されるようになりました。
海外ではどのような認識なの??
多くの国で医療大麻を合法化する動きが!
最近は、世界中の国で医療大麻を合法化する動きが見受けられます。
例えば、ウルグアイでは2013年に、世界初の法的に大麻市場を認める国民投票を行い、市場が活気づいています。
また、アメリカではすでに医療大麻をたくさん取り扱っていて、腰痛や消耗症候群、慢性痛、末期エイズ患者の食欲増進、がんの科学療法に伴う吐き気の緩和などのために処方をされています。
使用方法は??
アメリカなどでは医療大麻は快楽目的で使用される乾燥大麻と同じように処方されることもありますし、チンキ、合成THC、抽出した大麻成分が処方されることもあります。
また、パッチやクリーム、大麻製剤を処方されることも多いようですよ。
海外では医療大麻の研究が積極的に進められています。日本でも、医療大麻を使用した治療法を切望している方も多いので、今後法整備が整えば、医療の現場で積極的に使用される日が来るかもしれませんね。