毎日が憂鬱で笑顔を忘れてしまう不安障害は心の病気です
不安障害はこの先に生ずるであろう全ての事象に対し、不安を拭い去れない心の病気です。単なる神経質や変わった性格だと捉えられてしまい、外部に理解者が見当たらず孤独感を募らせている人も少なくありません。まずは勇気を出して専門家委を訪ねるところから治療を始めましょう。
実は身近な心の病気の不安障害
不安障害という四文字から察せられる通り、常に不安を覚え続けている精神状態、もしくは突然不安に襲われる事を繰り返す、心の病気の一種を指す言葉です。
そして症状の大小こそ個人差が見られますが、潜在的に非常に多くの方々がこの兆候を抱いているとも言われています。
不安を感じた際の当事者の行動もさまざまで、不安感に押し潰されそうになり身動きが取れず一言も発せられ無くなるタイプから、時に半狂乱で叫び暴れるケースまで、その症状にも大きく個人差が見られます。
施錠出来ているかどうかが不安で いつまで経っても外出出来ないケースも
ですが四六時中、時に第三者の目には「発作」「奇行」と映る言動が続く訳ではありません。
平常な精神状態の時はごく普通であり、時に家族であっても不安障害である事を見落してしまい、単なる神経質や困った性格だと流してしまい、当事者は尚更孤独感と不安を募らせる悪循環となっている場合も少なくありません。
こんな自覚症状はありませんか?
不安障害は先天的な性質だけが原因とは限らず、後天的な要因で発症するケースも珍しくありません。
精神的に重大なショックを受けたり、記憶から払拭出来ずトラウマと化してしまった出来事が引き金となり、常に近未来あるいは目の前の事象に対して不安を覚えてしまう人達が、これに該当します。
明日が、1時間先が、1秒先が怖い。だから何も言えない、出来ない。
たとえば、友達との待ち合わせの日時や場所の覚え違いから、万一の交通トラブルまで不安となり、夕方の約束時間が気になり、朝からその日終日その事だけに意識を持って行かれるなど、初期的な不安障害の可能性が否定出来ません。
あるいは常に「この先悪い展開となったらどうしよう」と全てをネガティブな方向に推察してしまい、それが恐怖心に繋がり言動が伴わなくなってしまうのも、常時不安障害に襲われた状態だと言えるのです。
頭の中では「そんな悪しき展開ばかり重なる確率は皆無同然」と理解出来ていても、心の中で「そうなってしまうに違いない」との不安感を払拭出来ず、時にパニック状態に陥ってしまい、周囲の人達から奇異の目で見られてしまう悲しい展開も少なくありません。
焦らず少しずつ治しましょう
最初にハッキリ明記します。不安障害は心の病であり、病気である以上、改善が望める事を信じ、希望を持ってください。
まずは勇気を出して専門家医の元を訪ね、カウンセリングを受けてみましょう。心療内科の先生は数多くの不安障害の患者さん達と接しておられるので、更に不安を煽る事なく、その原因をアナタと二人三脚で優しく解明し、不安を少しずつ確実に取り覗いて下さる事でしょう。
不安障害は「変わった性格」と誤解されるケースが多く、周囲に理解者が存在しない孤独な状況に追い込まれるリスクを伴う病気です。だからこそ不安障害を正しく理解し、真正面から対峙してくれる人物の存在が不可欠なのです。
専門医への通院を通じ、医師から家族に不安障害についてキチンと説明してもらえれば、家族の正しい協力を仰げる環境が整います。
他人と接する事自体に恐怖感を覚えてしまう不安障害ですが、やはり治療には理解者の暖かく適正な援助が必要であり、何より焦らず少しずつ不安を取り除いて行く根気が、当事者のみならず周囲の人達にも求められる心の病気なのです。