たくさん食べても大丈夫!和食の塩分は健康を害さない!
和食は体に良いと世界的に認められていますが、一方で和食の塩分を気にするもいます。しかし、最近になって和食で使われる味噌は高血圧に寄与しないことがわかってきました。また、醤油や漬け物なども発酵過程で微生物の働きにより胃がんや高血圧などの健康被害の原因にならないことがわかってきました。
和食の塩分は不健康ってウソ?!
2013年に和食が世界無形文化遺産に登録されてから、和食は世界的なブームになっています。しかし、和食には良いイメージばかりではなく、中にはあまり良くない印象を持つ人もいます。
その理由の1つは「和食は塩分が高い」というものです。そのため、高血圧を気にする人は安心して食べることができない、とも言われています。
確かに和食には多くの塩分が含まれます、塩そのものも使われますが、醤油や味噌など調味料の基本となるものは、ほとんどが高い塩分を含むと言われています。また、和食に欠かせない漬け物にも塩辛いものが多くあります。
しかし、和食に含まれる塩分はあまり気にしなくても良い、という事実も最近になって明らかになってきています。
ナトリウムとカリウムのバランスが大事!
和食が健康に良い理由は、野菜が多いからです。それも葉物野菜や根菜など多種多様で、季節折々の野菜を使うことが特徴的です。
この野菜は低カロリーで高栄養であるためにヘルシーと言われていますが、それだけが野菜の良さではありません。野菜には多くのカリウムが含まれています。また和食で欠かせない海藻類にも多くのカリウムが含まれます。
このカリウムの働きはナトリウムを中和するという役目があります。和食には多くの野菜や海藻を使用するため、調味料で使う塩分を野菜のナトリウムが中和してくれるのです。
そもそも、ナトリウムとカリウムはどちらも体には不可欠なものです。これらの摂取が問題になるのは「どちらか一方ばかりを摂取する時」です。なので、ナトリウムとカリウムをバランス良く摂取すれば問題になることはないと言われています。
和食の塩分を気にしなくて良い理由
和食には様々なイメージがあり、中には間違っているものもあります。とくに、塩分に関する勘違いとして3つ紹介します。
【1】味噌汁では高血圧にならない!
味噌汁は世界に誇る健康スープですが、中には味噌に含まれる塩分を気にして味を薄くしたり、味噌汁そのものを控えるという人がいます。
しかし、実際に味噌汁は高血圧にならないことが研究で明らかになっています。また、味噌の材料である麹によって余分な塩分を排泄する作用があるために、塩分を気にする人こそ味噌を積極的に摂取した方が良いと主張するお医者さんもいます。
お味噌汁は塩分が気になる人こそ、きちんと飲みたい一品です。
【2】醤油は濃い口を選ぶ!
醤油には濃い口と薄口があります。薄口醤油は料理の色彩を大事にする京料理によく使われるものです。
材料に濃い色が着かないようになっている薄口は透明感のある醤油です。そのため、一見すると塩分が少ない印象を持ちますが、これは間違いです。
醤油では薄口の方が塩分が高いのです。薄い色でもしっかりとした味のするように、薄口は濃い口よりも味が強くなっているのです。塩分を気にするなら醤油は濃い口を選ぶようにしましょう。
【3】発酵食品を多く食べる!
塩に比べて味噌や醤油、漬け物の塩分は高血圧への寄与率が低いことがわかっています。この理由として発酵する際に微生物が塩の形を変えていることが挙げられます。
微生物たちによって一旦取り込まれた塩はその塩分としての味は残っていますが、消化しやすい形になっており、さらに体に優しい物質になっていることがわかっています。
そのため、塩分を気にせずに和食を楽しむためには多くの発酵食品をメニューに取り入れることがポイントです。