妊娠を希望する場合、早発閉経の治療ではどんなことをするの?
早発閉経の治療は、妊娠を希望する場合は不妊治療となります。早発閉経は卵巣の機能が停止した状態のため、妊娠できる確率が低くなってしまいます。しかし、早発閉経の治療を行えば妊娠できる可能性もゼロではなくなります。妊娠を希望する場合、どのような治療が必要なのでしょうか?
早発閉経の検査
早発閉経は、平均年齢よりもかなり若い年齢で閉経を迎えることです。40代前半や30代だけでなく、20代で閉経に至る人もいます。
最近では早発閉経の患者数が増えていることから、テレビで紹介されることも多くなりました。そのため、早発閉経を知っている人も多いのではないでしょうか。
早発閉経では、前兆として様々な変化が表れます。
具体的な前兆としては、生理不順・基礎体温の変化・体調不良が挙げられます。生理周期が乱れていませんか? きっと、ドキッとした人も多いはずです。
他にも、めまいや息切れ、倦怠感が表れ精神的にも不安定になります。イライラや不安感が募り、うつに似た症状も表れます。
このような自覚症状がある場合は、婦人科で検査を受けましょう。もしかしたら、閉経が近づいているのかもしれませんよ。
早発閉経の検査では、問診・血液検査・婦人科系の検査・精神科系の検査が行われます。
問診では、生理周期や基礎体温について調べます。血液検査では、ホルモンの値を調べます。早発閉経の場合、女性ホルモンの分泌量が少なくなります。婦人科系の検査では内診や細胞を調べる細胞診を行います。
前述したように早発閉経では精神面にも症状が表れるため、精神科系の検査も行われます。
早発閉経の治療
検査の結果早発閉経と診断された場合、治療を行う必要があります。しかし、早発閉経は治療をしても完治することはありません。この先のことを配慮しながら、対処療法を行っていきます。
早発閉経の治療では、今後妊娠を望むかどうかで治療法が変わります。この記事では、妊娠を望む場合の治療法についてまとめています。
妊娠を望む場合、不妊治療を行います。主な方法はホルモン療法です。
患者に合わせて、エストロゲン療法・GnRHアゴニスト療法・副腎皮質ステロイド療法などが行われます。これらの方法によって性腺刺激ホルモンを正常に戻します。
その後、排卵誘発剤で排卵を促していきます。
このように、早発閉経の治療ではホルモン療法を行いますが、不妊治療が成功することは簡単ではありません。多くの女性が治療を受けた結果、妊娠を諦めています。
妊娠を希望する場合の早発閉経の治療として、卵子提供も挙げられます。しかし、現在日本では卵子提供が禁止されています。そのため、卵子提供は日本で行うことは不可能なのです。
早発閉経になってから治療しても遅い!
前述した治療法からも分かるように、早発閉経になってしまうとその後妊娠することは難しくなってしまいます。
また、妊娠を希望しない場合でも骨粗鬆症や心筋梗塞などの病気が高まってしまうため、治療を続けなければなりません。
早発閉経は、閉経してから治療を受けるのではなく、生理不順や無月経の段階で治療を受けることが大切なのです。
早発閉経は、人より早く生理の不快感から解放されると喜んでいる場合ではありません。実年齢は若くても、子宮は平均閉経年齢の50歳前後まで老化しているということです。子宮の老化は、健康に大きな悪影響を及ぼします。
生理不順や無月経は命に関わる問題ではないことから放置されることが多いようです。しかし、放置してしまうと早発閉経のリスクが大幅に高まります。
3ヶ月様子を見て生理がこないのであれば、すぐに婦人科を受診して下さい。