取り過ぎると味覚障害が!?舌をきれいすると口臭予防になるけれど、やり過ぎも×
舌をきれいにするための舌苔取り専用のブラシも市販化されています。舌苔は口臭の元になるため、取り除くのが常識とされますが、実は取り過ぎても舌にはよくありません。ブラシで傷つけ味覚障害や口腔内に菌が繁殖しやすくなってしまうこともあるのです。舌をきれいにするのなら、自分の唾液で行うのが正しいケア方法です。
舌をきれいにするのが常識として浸透してきましたが…
舌苔は舌の表面にできる食べカスや舌の粘膜のカスで、テレビや雑誌などでカスが溜まり過ぎると口臭の元になると、たびたび取り上げられることがあります。
そのため舌苔の存在については、常識として一般大衆にも浸透してきました。歯みがきのついでに舌専用のブラシで丁寧にブラッシングされている方もいるかもしれませんね。
しかし、実はこの舌苔は、取り過ぎても問題があるのです。
舌苔にも役目がありました
舌苔があると、口臭や雑菌が繁殖しやすいので、取り除かなくてはならないという考えが一般化されてきています。
でもこの嫌われ者の舌苔、実はちゃんとした御役目があったのです。
それは、舌苔の細菌の層が舌の表面を守っていること、また味覚や口腔内の清潔さを保つ役割です。
通常、健康な人の場合、舌苔は唾液で綺麗に洗い流されます。舌に残った舌苔は、本来生理的についていなければならない部分でもあるため、無理に取り除いてはいけなかったのです。
舌苔の量は唾液の分泌量で決まるのです
口臭が一番酷いときは、寝起きの朝でしょう。寝ている間は、唾液の分泌量が一番減るときでもあるため、舌苔も一番溜まりやすく、朝起きた時には強めの口臭があります。
しかし朝、歯みがきをし朝食を取ることによって唾液の量が増えるため、舌の表面についた舌苔も流されて行きます。
ただ不健康な人やストレスを抱えている人の場合、自然に唾液の量が減ってしまうため、舌苔の量も増えていってしまうのです。
ガムやあめで唾液の量を増やしましょう
日中の唾液の量を増やす方法として、ガムを噛んだり、あめを舐めるとよいでしょう。
舌が傷ついている状態の場合には、はちみちをなめるとよいでしょう。
はちみつには殺菌効果や消毒効果があるため、傷ついた舌が回復する手伝いをしてくれます。またはちみつには、舌苔の成分であるタンパク質を溶かす働きがあるため、舌をきれいにする効果もあるのです。
どうしても舌専用のブラシを使いたい時は!
舌苔は取らなくてもいいということは分かったけど、大事なデートの前だから、やっぱり口臭が気になるから舌専用のブラシで綺麗にしたい! という方もいるかもしれません。
どうしても使いたい場合は、ゴシゴシこすらず、やさしく数回なでる程度で終わらせましょう。
仕上げにうがい薬でうがいをすれば、万が一舌が傷ついても消毒効果があります。
正しいケア法は自分の唾液で!
舌を傷めずに、舌をきれいにする方法があります。
それは自分の唾液で舌苔を洗浄する方法です。上の口の裏側に自分の舌を擦り合わせるようにして、舌の表面を唾液で洗い流す方法です。
舌苔の量が多すぎるとなんらかの病気が隠れている
舌苔はある程度ついている状態が普通なのですが、舌苔の量が異常なほど多い場合には、胃腸関係の病気が隠れている恐れもあります。最近胃腸関係の調子が悪いという方は、内科を受診してみましょう。
またアルコールの飲みすぎ、タバコの吸いすぎは口の中が乾燥するため、舌苔の量が増えてしまいます。健康のためにはアルコールの量を減らし、タバコもやめましょう。