知っておこう!!目の障害で受けられる福祉やサービスについて
目の障害とは目が見えにくい、もしくはまったく見えない障害を指します。視覚の異常は日常生活や仕事に支障をきたします。視覚障害者の多くは後天性。多くの人が事故や病気が原因で視覚障害になっています。視覚障害者が受けられる福祉について知っておきましょう。
視覚障害にはどんなものがあるの?
視覚障害の原因とは
視覚障害者の中でも多いのが緑内障の患者。40歳以上の日本人の20人に1人は緑内障だといわれています。
しかも患者の9割が緑内障に気づいていません。そのまま放置しておくと失明にもつながります。
緑内障の次に多いのが糖尿病、さらに交通事故や労災事故が続きます。意外かもしれませんが先天性の視覚障害者はあまり多くありません。
視覚障害者の現状
視覚障害者と呼ばれる人は全国に31万5千人、その中で視覚障害児は5000人前後。視覚障害者の半数以上は41歳以上といわれています。
ある程度生活基盤や会社での仕事がある人が視覚障害に陥った場合、家族の負担や生活も問題になります。
視覚障害の基準
視覚障害の認定
視覚障害者が福祉サービスを受ける場合、障害の程度を認定しなければいけません。
認定には眼科で受診後市町村の福祉事務所に届出が必要です。申請することで身体障害者手帳が交付されます。
新生児には印鑑や写真、診断書も必要です。
視覚障害の程度
目の障害は視力障害と視野障害に分けられます。視力障害は目で見る能力の障害、視野障害はその広さの障害です。この二つの障害が重複するときは点数を足して障害等級を算出します。
その障害によって6段階の基準があります。1級で両目の視力の和が0.01以下の障害です。
万が一のために視覚障害者が受けられる福祉とは
公的福祉を利用しよう
視覚障害になったとき金銭的扶助として障害年金の受け取りが可能です。
現在障害の程度が軽く基準に該当しない場合は、症状の悪化やほかの病気が併発するなどで適応になることがあります。さらに視覚障害が厚生労働省の定めた特定疾患に該当する場合は、医療給付を受けることが可能です。
2008年に始まった介護保険制度。視覚障害となって日常生活での負担が大きいときに利用できます。まずは市町村に認定を申請しましょう。
視覚障害者の就労
視覚障害者となってしまった場合、それまでの仕事を続けられなくなることもあります。視覚障害者にはどのような仕事があるのでしょうか?
かねてより視覚障害者の多くは鍼灸マッサージの仕事に就労しています。特別支援学校などでも理療の教育が実施され、資格取得への制度が整っています。
さらに近年増加しているのがプログラマー。視覚障害者であっても訓練次第で正確なタイピングが可能です。視覚障害者支援のソフトも登場しているため、業務の遂行に障害の影響が少なくて澄みます。
社会の中の視覚障害者支援
私たちの最も身近にある障害者支援といえば点字ブロック。床に敷かれたタイルによって道がわかるようになっています。さらにエレベーターや券売機にも点字が施されています。
2002年に施行されたのが身体障害者補助犬法。公共交通機関だけでなく、レストランや百貨店などの施設で補助犬が受け入れられるようになりました。
視覚障害者とIT
さらにノーマライゼーションが進み使いやすい工業製品も多く登場しました。
たとえばパソコンなどの画面を読み上げるスクリーンリーダーもそのひとつ。音声ブラウザなどを利用して視覚障害者であっても情報を手に入れやすくなりました。
技術の進歩によって支援機器はさらに拡充されていくでしょう。視覚障害者にとっての情報環境の整備が期待されます。