色が違って見える目の色錯覚…なんで起こるの?

色が違って見える目の色錯覚…なんで起こるの?

人は、同じものを見ているはずなのに目の色錯覚を起こして違う色に見えてしまうことがあります。現在では、インターネット上でも、こうした目の色錯覚を利用したさまざまな画像やアニメーションが話題となっています。この現象の正体とは何なのでしょうか?

目の色錯覚が起こるのはなぜ?


私たちの目は、ただ自分の目で見たものをそのまま映し出すわけではありません。

視覚は脳とつながっており、それと連動させて補完をしながら映像として見せています。そのため、実際とは違った色に見えてしまうことがあるのです。

身のまわりで起こる色々な錯覚

身のまわりでは、さまざまな目の錯覚が起こります。その不思議な現象の代表的な例をご紹介しましょう。

明暗による錯覚

一番わかりやすいのが、明暗による目の色錯覚です。

たとえば、グレーの長方形を一つ置き、その背景に黒から白へと変わっていくグラデーションを敷きます。そうすると、グレー1色であるはずの長方形の色が、グラデーションがかって見えるようになるのです。

これは、バックのグラデーションに影響して脳が色を保管し、長方形自体をグラデーションに見せてしまうという錯覚です。ためしにバックを隠して長方形だけを表示させると、もとのグレー1色の図形が浮かんできます。

最近SNS上でも話題になったのが、ドレスの色が白に見えるか青に見えるか、という目の錯覚を使った不思議な画像です。多くの方が「青にしか見えない」「白にしか見えない」といって混乱を招きました。

これも、明暗による錯覚の一つです。

大きさ(長さ)の錯覚

色ではありませんが、同じように、大きさでも錯覚が起こります。

たとえば、同じ長さの棒であっても、そこの先端についている両端の矢印が内向きになっているか外向きになっているかによって、棒の長さが違って見えるという錯覚です。

他にも、奥行きを感じる場所に同じ大きさの物を前から順に置いていくと、奥にある物が大きく見える、といった錯覚もあります。

動いているように見える錯覚

止まっている画像なのに動いて見えるといった錯覚もあります。

複雑な幾何学的な画像を見ていると、止まっているはずなのに、円が回転しているように見えたり、うねって見えたりします。

これは、人によってはずっと見ていると酔ってしまうかもしれないため注意しましょう。

目の色錯覚のメカニズムとは?

この不思議な目の色錯覚ですが、この現象が起こるとき、私たちの脳内ではどのような事が起こっているのでしょうか?

目の色錯覚が起こる時には、ホワイトバランスが大きく関係しています。写真を趣味にしている方は知っているかもしれませんね。


私たちが映像を捉えるときには、周りの環境光によってその色の判断が大きく左右されます。

白いお皿であっても、明るいところに置いておけば白く見えますし、日陰に置いておけば青っぽくなりますし、緑の光の下に置けば緑色になるでしょう。しかし、私たちの脳では、どんな状況下に置かれたとしても、そのお皿は白いお皿だと認識できます。

暗い場所で辺りの物を見まわした時にも、その物がどんな色をしていたかを脳内で認識できているために、実際には黒みがかって見える色も、ちゃんとその色の物として見ることができます。

このように、私たちの脳ではどんな環境であっても脳内でその色を認識するために補完をすることができます。

ただ、ホワイトバランスをどう調整するのかは、人によって異なってきます。それによって、同じものを見ているはずなのに、人によって違う色に見えてしまうことがあるのです。

色の原理とは?

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普段何気なく色を感じている私たちですが、その色をどのように認識できているのかをご存知でしょうか?

色は、光が無くては成り立たないものです。真っ暗な場所では色を感じることはできず、ただの暗闇でしかありません。それが、光が当たることによって波長として目の中に飛び込み、それを脳内で処理して色を認識しています。

物体はあくまでも、太陽などの注いできた光のうち、その色で認識できるもののみを反射し、それ以外の色の光を吸収することによって私たちに色を認識させています。つまり、色の違いは、波長の違いによって現れるということです。

このように、私たちは色を認識する時にさまざまな過程を経て脳内に届き、認識しているのだと考えると、目の色錯覚が起こってしまうのもうなずけるのではないでしょうか?

なぜ目の色錯覚が起こるのか、その原理をおわかりいただけたでしょうか? 最近では、インターネット上で目の錯覚を使ったさまざまな画像を見ることができます。試しにこうした画像を探して、目の錯覚を楽しんでみてはいかがでしょう?

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