寝汗の予防は意外と難しい?!室温や水分摂取だけでなく運動不足も寝汗の原因に?!
寝汗の予防として5つの方法を紹介します。これらの方法には相反するものもありますが、寝汗の仕組みはそれだけ複雑ということです。例えば寝る前に水を飲むことで改善する寝汗もあれば、飲まないことで改善する場合もあります。自身の体調、タイプを見極めて適切に対処しましょう。
寝汗の予防はタイプによって違う?!
暑い時期はもちろん、体調によっても寝汗をかくことがあります。
ある程度の寝汗をかくことは健康にもよいことなので予防する必要がありませんが、あまりにも酷い寝汗が続く場合には寝る前の行動によって、寝汗を予防することができます。
ただし、寝汗をたくさんかく理由は様々な要因からなる複雑な現象です。自身の体のタイプを見極めて、正しい対処を行いましょう。
【1】部屋を温めすぎない
寝汗をかく原因として、もっとも単純なものは室温が高い、布団が温かすぎるというものです。
とくに筋肉のある人は寝る前に適温でも寝ている間に熱を発散し、汗が出てしまうことがあります。
比較的日中の活動量が多く、筋力・体力がある人は、寝る前に適温にするよりも「少し涼しめ」で寝る準備をする方が朝まで快適に過ごせるでしょう。
寝るときの室温が違う人とは一緒に寝ない!
同じ部屋で寝る人が暑がり、もしくは寒がりだった場合、寝るときの温度のことでケンカになることがあります。
ある程度の差は寝具や衣類などを変えることで対応できますが、それでもどちらかが不快になる場合には寝る部屋を分ける方が良いでしょう。
寝る時の室温は健康に大きく左右します。どちらかが健康を害す前に寝室を別にすることも考えましょう。
【2】部屋を冷やしすぎない
一方、日頃からデスクワークや運動不足ぎみの人は部屋を冷やしすぎることで寝汗をかくことがあります。寝る前に適温に部屋を冷やすことは寝付きをよくする一方で、汗腺を固くさせるからです。
この固くなった汗腺によって汗のコントロールが悪くなり、結果として寝ている間の熱を過剰に出し過ぎてしまうことになります。そうなると、とくに室温が暑くなくても体が暑く感じたり、寝汗が酷くなってしまいます。
寝汗をかくからと冷房をきかせすぎた室温にすることは、かえって寝汗の原因になるので注意が必要です。このような寝汗の対策には、氷嚢などで頭だけ冷やして眠ると良いでしょう。
内臓が冷えると暑く感じる?!
女性のなかには、足元が冷えて眠れないという人がいます。これは室温や寝具の問題ではなく健康上の問題です。
冷えるだけでなく、むずむずしたり、かゆみや違和感がある場合にはムズムズ脚症候群の可能性があります。神経内科などで相談しましょう。
一方、足が冷えたり、反対に熱感を感じる場合には内臓が冷えている可能性があります。日頃から冷たいものの飲食を避け、朝晩に白湯を飲む習慣をつけましょう。
【3】寝る前に水を控える
寝汗をたくさんかく原因は水分の飲み過ぎで、寝ている間に汗として不要な水を体外に出しているという考えがあります。
水分の摂り過ぎによる寝汗がひどいときに考えられるのは腎臓が弱っているということです。日中にお手洗いの間隔が短かったり、冷たいものを飲むと体がだるくなる場合などは要注意です。
【4】寝る前に水を飲む
水を飲まないことで寝汗を改善できる場合もありますが、反対に寝る前に水分を飲むことで防ぐことができる寝汗もあります。それはアルコールやコーヒーなど、利尿作用の高い飲み物を飲む量が多い人の場合です。
体内水分が減っているのに、寝汗でますます水分を出すことは不思議かも知れませんが、実は不思議なことでもありません。
人の体はある一定の体温を保つために水を利用して調節します。体内に十分に水があると、その水の温度を上げたり下げたりすることで適温に保ちますが、体内にある絶対的な水分量が少ない場合は、水分を外に出して温度調節をする以外に体温を制御することができないのです。
脱水症状の初期症状で汗をたくさんかくことがあるのはこのためです。
このような体内に水が不足するために起こる寝汗を防ぐために、寝る前に真水を多めに飲むことが大切です。
【5】寝る前にストレッチや入浴で汗をかく
デスクワークや運動不足が続いている人に多い寝汗には、寝る前の運動が適している場合があります。
寝汗は自律神経の影響をうけて発汗されるものですが、日中の運動が不十分で、かつ精神的な活動だけが多いと、交感神経と副交感神経のバランスが悪くなりがちです。
とくに交感神経ばかりが優位に働く状態が長く続いたまま寝てしまうと、寝ている間に自律神経を調節しようとして過度に寝汗をかくことになります。
このような寝汗を防ぐためには寝る前にぬるま湯にゆっくりと浸かる、寝る前にストレッチやヨガなどで筋肉をほぐすことが大切です。
単調な動きでも、深い呼吸を意識しながら行うと高い効果が期待できます。
寝汗対策に夕食後の散歩と水分補給!
運動不足になると、睡眠中に寝汗をかく他、睡眠が浅くなったり、短い時間で目が覚めてしまうことがあります。
このような場合、夕食後に散歩やウオーキングなどで軽く汗をかくことが有効です。30分から1時間程度の散歩をするだけでも睡眠の質が改善したり、寝汗をかかなくなるでしょう。
ポイントは運動後に真水を飲むことです。くれぐれもビールなどのアルコール飲料だけで済ませないようにしましょう。
もし、アルコールを飲む場合にはアルコール飲料の3倍の真水を飲むようにします。