あの有名人も罹患していた!ストレスで声が出ない失声症
ストレスで声が出ない失声症という病気があるのをご存知でしょうか? のどにポリープが出来たり炎症がひどくなったというわけではないのに、声が出なくなることがあります。メンタルが原因なので、いずれ発声できるようになりますが、かなり深刻な疾患です。
突然、声が出なくなる「失声症」
ある日突然声が出なくなった!
そんなことになったらショックですよね。風邪をひいているわけでもないし、カラオケで歌い過ぎたわけでもないし。それなのに声が出ない・・・
いったい何があったのでしょう?
風邪でものどの炎症でもないのに、突然声が出なくなる疾患のことを「失声症」と言います。声を出そうとすると、しゃがれた声しか発せなかったり、ささやき声しか出せなかったりします。
失声症は、精神的に大きなショックを受けたり、極度のストレスで声が出ない病気のことで、女性の方が圧倒的に罹患率が高いと言われています。
タレントの山口もえさんも罹患していたらしい!
過去にIT企業の社長と結婚していたタレントの山口もえさんも、失声症を患ったことがあるんだそうです。
結婚当時、山口さんは夫にとても尽くしていて、毎日おかずを5品は作ったり、深夜の帰宅を寝ないで待っていたり、ホームパーティーで豪華料理を手作りしたりしていたそうです。
しかし、それがご主人だけでなく山口さん本人もストレスになってしまい、山口さんは失声症になってしまったんだそうです。
ファンには公表せず仕事をキャンセルして治療したようですが、ストレスは目に見えない分、人間の身体に大きな負荷をかけるものなんだということが分かります。
失声症の原因と診断
失声症の原因は心の問題
失声症になる原因は、心に強い衝撃を受けた時のショックで起こる、心因性のものです。
のどにポリープが出来たというわけではありません。発声器官や脳にも問題はありません。精神的に大きなショックを受けたり、過度のストレスにさらされることで声帯が機能しなくなる症状です。
仕事がうまくいかなかったり、夫婦仲に亀裂が生じたり、借金を抱えてしまった時などに起こりやすいと言われています。
概ね女性に多いと言われていて、思春期や更年期など、メンタルが不安定になる時期の女性に罹患しやすいようです。
失声症は、失語症と違い脳に何も異常がないので、言葉自体は記憶しています。頭では分かっていて会話も覚えているんだけれど、言いたいことが声に出して言えない状態です。
そのため、突然声が出なくなった!と思ったら、専門のクリニックなどへ行って診断を受けた方が良いでしょう。診療科目は、心療内科や精神科になります。
心療内科は、内科医が扱っている場合もあり、通常のクリニックでも午後だけ心療内科を受け付けているようなところがあります。人の目が気になる方は、一般の内科と一緒になっている心療内科などへ行ってみてください。
失声症の治療法と治るまで
治療はカウンセリングや発声訓練
失声症の治療では、患者さんの置かれている状況やストレスの元になっている原因を探る為、カウンセリングを行います。状態を把握するために、予め心理テストを受けることもあります。
専門医は患者の心的要因となっている事柄を把握してアドバイスをし、発声練習や薬の処方などを行います。
リハビリ期間は1週間~半年くらい
治療期間は、人によって全く異なります。カウンセリングを受けて心が軽くなり、それだけで再び発声できるようになる人もいます。
概ね、1週間から半年くらいの治療で失声症は改善するそうですが、リハビリ期間中は手話でやりとりすることもあります。
早く治したいと焦ると、ますます声が出なくなってしまうそうですので、ゆっくり時間をかけて治していく気持ちでいると良いでしょう。
焦らずリラックスを心がけて
失声症は、自宅でリラックスしたり、ゆっくりお風呂に浸かったり、読書の時間を設けるなど、ストレスを緩和することが大切です。
普段忙しいという方は、何もしない時間を作るだけでも効果があるそうですので、ぼーっとするのもひとつでしょう。