帯状疱疹の痛みが引かない時 神経痛に効くペインクリニックとは
帯状疱疹が治ったのに痛みが引かない、ということがあります。これは神経痛によるものです。この場合はペインクリニックへ行きましょう。ペインクリニックとは痛みを緩和する診療科です。以下で詳しくご案内します。
帯状疱疹後の神経痛にはペインクリニック
そもそも帯状疱疹ってなに?
帯状疱疹とは、ウイルスに感染して水ぶくれのような発疹が出る症状のことを言います。
子どものころに水疱瘡になったという人は多いでしょう。帯状疱疹のウイルスもこれと同じで、水疱瘡が完治してもウイルスは体内にいて、神経節に潜んでいます。
神経節に潜伏しているウイルスは、再び活動する機会を虎視眈々と狙っています。そして、疲労やストレスで免疫力が落ちた時にここぞとばかりに復活して、神経節から活動を再開させます。これが帯状疱疹です。
帯状疱疹ってどんな症状が出るの?
帯状疱疹になると、最初はチクチクっとした痛みを感じます。それから赤い発疹がポツポツと出てきて小さな水ぶくれになり、帯状に広がっていきます。発疹は胸や背中、顔や耳などに現れます。
左右どちらかにだけ出るというのも特徴です。蕁麻疹が重症化すると身体の全身に現れますが、帯状疱疹は通常、身体の左右のどちらかだけにしか現れません。
同じ発疹でもここが決定的に違うため、どんな風に発症しているかをよくチェックすると見極められると思います。
帯状疱疹の治し方って?
帯状疱疹になったら皮膚科を受診します。通常、問診と視診で判断します。
最初は抗ウイルス薬が一週間分処方されます。それでも治らなかった場合には塗り薬が処方されます。
水疱がかさぶたになってきれいに無くなるまでは、およそ3週間から1カ月間はかかると思ってください。
帯状疱疹は治ったのに痛みが引かない時は?
帯状疱疹は消えたのに、痛みが続いているというケースがあります。これは、ウイルスが神経を傷つけていることが原因の神経痛です。
神経痛は、常に痛かったり時々ひどくなったりと、人によって変わります。ただ、帯状疱疹になった当初のチクチクっとした痛みではなく、ピリピリっとした痛みになります。
服の摩擦だけでも痛かったり、鎮痛薬が効かないということもあります。
神経痛はペインクリニックへ
帯状疱疹の神経痛になったら、皮膚科では対応できません。ペインクリニックへ行きましょう。
ペインクリニックとは、有害な痛みを緩和させる専門の診療科です。
痛みが長期化すると、生活の質が落ちます。このような状況にならない為に、身体的・精神的苦痛を和らげる意味で設置されています。
ペインクリニックの治療法とは?
ペインクリニックでは、いくつかの方法にて治療を行います。症状や身体的所見から判断し、検査の上、専門的な知識を用いて治療にあたります。
痛みについては、痛みの機能に由来する侵害受容性疼痛や、病による神経障害性の疼痛、心因性の疼痛などいくつかあります。帯状疱疹の痛みの場合には、神経障害性の疼痛にあたるでしょう。
ペインクリニックで扱う部位は、頭部や顔面、胸や背中、腹や腰、骨盤など身体のあらゆる場所になります。
治療方法としては、神経ブロック療法や薬物療法、レーザー治療や東洋医学療法などがあります。患者ひとりひとりの身体的状況や生活を考慮しながら、適切な治療法を選択します。
帯状疱疹の神経痛は、慢性的な傾向にあります。絶えず痛かったり、他のコトが手に着かなくなるほど悪化することもあります。放置すると、生涯痛みと付き合っていかなくてはならないため、できるだけ早く治療することが大切です。
麻酔科でもペインクリニックを併設しているところがあります。帯状疱疹が消えたのに痛みを感じる場合には、すぐにペインクリニックへ行きましょう。