神秘的な絶対音感とはどんなもの?絶対音感を持つ人は苦労するの?
世界的に有名なピアニストや楽器演奏者の中には、絶対音感を持つ方が多くいらっしゃるようです。絶対音感とは具体的にどのようなものなのでしょうか?絶対音感を持つ人は苦労するという噂もあります。生まれながらにもつ先天的なものなの?それともレッスンを受けると身に付くものなの?絶対音感の不思議に迫ります。
神秘的な絶対音感について教えて!
絶対音感とは、音が鳴れば他の音と比べることなく、何の音なのかということが分かる能力のことです。
音の高さは周波数で表されるのですが、絶対音感を持つ人はその周波数を感覚的に知ることができます。
つまり、電車の踏切のカンカンカンという音を聞くと、何と何の音と分かりますし、時計のチクタクという音の周波数も測ることができるのです。
絶対音感は習得できるの?
音の周波数がわかる絶対音感は、生まれながらに持つものなのでしょうか? それとも習得できるものなのでしょうか?
絶対音感は後天的なもので、習得ができるものです。ただ、絶対音感を身に着けたいと思うのであれば、3歳から7歳程度までに習得するべきです。歳をとるにつれて、習得できなくなります。
絶対音感は、特別な訓練をしなくても身に着けられる人はいます。ただそれは、20万人に1人とも言われており、1%以下の方です。
絶対音感と相対音感
絶対音感は、音を聞いてその音階がわかる能力です。絶対音感を持つ人は、楽器がなくても譜面だけで曲をつくることができます。
絶対音感に対する言葉に相対音感があります。相対音感は、音同士を比較して、音を推測する音感のことです。
相対音感があるかどうかを調べるためのテストがあります。ドの音を最初に鳴らしてもらい、次に鳴った音が何かを当てることがができれば、相対音感があるといって良いでしょう。
1つの基準となる音を聞き、次の音がどのくらい音程が離れているのかが分かれば相対音感の持ち主です。
絶対音感は7歳くらいまでにしか身につくけることはできませんが、相対音感は何歳になっても訓練で身につけることができます。
絶対音感があると苦労するの?
絶対音感がない人からすれば、絶対音感を持つ人ってなんて素敵なんだろうと思うかもしれません。ただ、絶対音感を持つ人は、なかなか苦労をされているようです。では、どのような苦労があるのでしょうか?
【苦手な音がある】
ピアノやギターなどの楽器の音を単体で聴く場合には良いですが、世の中には色々な音があるため、個人によっては苦手な音もあります。
例えば、掃除機の音です。掃除機をかけると、モーターの音やごみを吸い込む音など複数の音が同時に聞こえます。それぞれの音がしっかりとした和音になっておらず、調和していないため気分が悪くなる方もいらっしゃいます。
【音が多いと集中力が欠ける】
普段生活をしていると、クーラーの音やお湯が沸くケトルの音、パソコンのキーをタッチする音など様々な音が聞こえてきます。外出するとさらにその音の数は増えていきます。
絶対音感を持つ人は、そのような音であふれている中にいると、何の音なのかを分析しようとする能力が働くため、今行っている目の前のことに集中できず、集中力が欠けてしまうことがあります。
【音を分析してしまう】
音楽を聴いていると、その音を譜面上にあてはめてしまい、音楽の曲をしっかりと聴くことができなくなってしまうようです。心で聴かずに頭で聴いているような感覚になり、絶対音感が邪魔だったという方もいらっしゃいます。
絶対音感を持つ人は、このような苦労もありますが、楽器を演奏するときにはチューナーがいらなかったり、歌を歌ったりするときには、音をはずすことがないというメリットもあります。