光化学スモッグとは?お子さんをお持ちの方や喘息やアレルギーの方必見!
光化学スモッグとは、特にお子さんをお持ちの方や、喘息やアレルギーにお悩みの方には敏感な話題かもしれません。
今回は、光化学スモッグとはどのようなもので、私たちの生活にどのような影響があるのかについて紹介します。
あわせて光化学スモッグの情報を入手する方法もまとめました。
もし夏の暑い日、遠くの方の空が白く霞んで見えたり、モヤのように山や建物などを包んでいたら「光化学スモッグ」が発生しているのかもしれません。
光化学スモッグの正体
では、光化学スモッグとは一体何でしょう。
工場や自動車から排出された窒素酸化物と炭化水素が紫外線で光化学反応し、高濃度の光化学オキシダントに変化します。光化学スモッグとは、この光化学オキシダントが空中に滞留して高濃度になってしまう現象です。
このため、夜間や紫外線の弱い冬、日照のない天気では発生しない、という特徴があります。
気象条件が大きく影響
逆に、他の大気汚染物質は大気が安定している11月~1月の冬に濃度が高くなるので、「夏は光化学スモッグ」と覚えておくと良いでしょう。
そう、光化学スモッグの発生回数は気温や雨といった夏の気象条件が影響しており、時期としては4月から10月の春から初秋にかけて発生し、特に夏型の気圧配置で最高気温が25℃以上、日照があり紫外線が強く風が弱い、といった気象条件が重なると高濃度で発生しやすくなっています。
猛暑では多く、冷夏では少ない傾向にあります。
子どもへの健康被害が心配
健康への影響は、目がチカチカする、目が痛い、涙が出るといった目の刺激の他に、のどが痛い、咳や息苦しさといった呼吸器の症状の他、吐き気や頭痛などもあります。
屋外で症状が出ることがほとんどで、運動中に重くなり、また個人差もあります。植物などにも影響がでることもあります。
このように、特に学校生活や遊びで屋外で活動する子どもたちの健康被害が心配されます。
喘息や慢性気管支炎、心臓疾患、アレルギー性疾患を持っていると特に影響を受けやすいと考えられているため、情報に注意が必要です。
もし健康被害が出てしまったら
体調に十分に配慮したり、窓を閉める、屋外での活動を控える、警報発令時には屋外での運動は中止する等の対応が必要になってきます。
もしも、健康被害が現れてしまった緊急時には応急処置として、屋内に避難して、洗眼やうがいをします。
手足のしびれや呼吸困難、失神といった強い症状が現れることも想定しておきましょう。この時は速やかに病院を受診します。
健康被害は、自治体の福祉保健センター等へ届出が必要です。
大気汚染防止法とは
各都道府県は、注意報等を発令することで住民に注意を呼びかけます。合わせて大規模な工場等に、大気汚染物質の排出量の削減などを要請します。
注意報は、光化学オキシダント濃度の1時間値が0.12ppm以上あり、気象条件を鑑みて継続しそうだという時に発令されます。
これらのことは、「大気汚染防止法」という法律に定められています。
各都道府県は、それぞれの地域の特色に合わせて独自に監視体制や連絡体制を持っていて、大気汚染防止法に規定がない警報を必要としたりする状況もあるので、発令基準が各都道府県によって異なることもあります。
一度、お住まいの自治体のホームページなどで確認されることをおすすめします。
情報を入手する方法まとめ
ホームページやテレフォンサービス、電子メール配信等にて提供している自治体もありますので活用すると良いでしょう。
自治体を通じて学校に情報提供があったり、公共施設などに設置させた表示板に注意を呼びかける掲示がなされることもあります。
また、環境省の大気汚染物質広域監視システム、愛称「そらまめくん」をご存知でしょうか? 全国を24時間監視していて、1時間毎の速報値や注意報や警報の情報を随時確認することができます。
また気象庁は、全国を対象に発生しやすい気象状況が予報されていることを事前に知らせていますので、ホームページで確認することができます。
このように、私たちはさまざまな方法で情報を手に入れることができるようになっていますので、心配な方は是非活用してみましょう。