生理が遅れる原因とは。妊娠から脳腫瘍まで
今までちゃんと来ていた生理が遅れるのはどんな原因が考えられるのでしょうか。まず確かめなくてはならないのは妊娠の可能性ですが、そのほかにもちょっとしたストレスから脳腫瘍までさまざまな理由があります。生理の遅れ、甘く見ず早めの対応をしましょう。
今まで来ていた生理が急に遅れるのは何故?
これまで順調だった生理が遅れる原因をできるだけ多く挙げてみます。何か心当たりや、気になる症状はありますか?
妊娠にしても、その他の病気にしても、生理の遅れはできるだけ早い対処が必要です。放っておくと生活やその後の妊娠、場合によっては命にまでかかわる可能性があるのです。
妊娠
女性の生理が遅れる原因でまず視野に入れておかなければならないのは妊娠です。
パートナーとセックスはしましたか? 全くしていなければ除外できますが、例えばたまたま排卵が遅れていたりすると、安全日だと思っていた日が本当は妊娠しやすい日だったということもあります。
避妊していた場合でも、外出しはあまりあてになりません。コンドームが途中で外れてしまったり、ピルを飲み忘れた日があれば危険です。そして、正しく避妊していてもわずかに妊娠する可能性もあります。
前回の生理が軽くて今回の生理が来ないという場合も要注意です。妊娠していても、着床出血などの出血があることは案外よくあります。前回は不正出血で前回の生理予定日に既に妊娠していたのかもしれません。
少しでも心当たりがあればまず妊娠を疑ってみましょう。妊娠判定薬や、婦人科での診療で妊娠の有無を確かめることができます。
疲労やストレス
生理は子宮だけで起こしているわけではありません。大脳から脳下垂体、卵巣が2種類のホルモンを媒体として連携をとって排卵や月経を起こしているのです。とても複雑なメカニズムでちょっとしたことで生理が止まったり遅れたりします。
多いのは過労やストレスです。ここ1ヶ月くらいの間に仕事が忙しかったり、ショックな出来事があったりしましたか?
風邪や胃腸炎などのほかの病気で体調を崩したことや、急激に体重を減らす過度なダイエットや極端な肥満も同様に生理が遅れる原因となります。
睡眠不足や運動不足もよくありませんから日頃から規則正しい生活を心がけてください。
年齢的な生理不順と閉経
健康な女性でもおよそ1年に1回くらいは無排卵の月もあるものです。その周期の生理は量が少なかったりなかったりします。
とくに生理が始まったばかりの10代や閉経が近い40~50代になると、生理の周期が安定を欠いたり、無排卵の周期が多かったりします。この場合は生理的なものであまり心配は要りません。
最近は若くして閉経してしまう早発閉経が増えていますから、30代や20代の女性も気をつけましょう。早発閉経になってしまうと将来の妊娠がとても難しくなりますから、20代~30代で生理が遅れがちになってきたら早めに医療機関に相談しましょう。
病気
生理不順に何らかの病気が潜んでいることもあります。
排卵できない卵胞がたまってしまう多嚢胞性卵巣症候群が代表的です。この病気は放っておくと不妊につながります。
高プロラクチン血症など、脳下垂体の異常も考えられます。腫瘍がある場合は外科手術になることもありますが、ない場合は投薬治療になります。
バセドウ病や橋本病といった甲状腺の病気も生理不順をもたらすことがあります。
生理不順が続く場合や3ヶ月以上生理が止まっている場合は放置したり自己判断しないようにしましょう。