3つの単品ダイエットのデメリットと単品ダイエットにハマる心理
この日までに●kg痩せたいなど、つい利便性にメリットを感じて行ってしまう単品ダイエット。単品ダイエットには恐ろしい副作用があります。3つの単品ダイエットのデメリットをまとめました。栄養の偏りに、カロリー不足、リバウンド。単品ダイエットは身体と心の健康にもダイエットにもマイナスの効果ばかりなのです。
1.完全食品なんてない!
単品ダイエットとは一つの食品を食べ続けるダイエット方法です。
人間には体内で合成できず、食べ物で摂らなくてはならない栄養素があります。必須アミノ酸やビタミンCが有名ですが、摂らなくてはならない栄養素はなんと46種類もあるのです。
しかも、この必須栄養素以外の栄養素も、体内で合成するには原料が必要です。
健康な生活を送るには、炭水化物、たんぱく質、脂質の三大栄養素をバランスよくとった上で、必須栄養素を満たさなくてはなりません。単品でこれらの条件を満たす食べ物はありません。
赤ちゃんに対しては母乳が完全食品にあたりますが、それだって大きくなるとビタミンDや鉄分、カルシウムが不足してきます。
単品ダイエットのデメリットの第一は、栄養が偏ることにあります。もし単品ダイエットを長く続けると、どんな食品であっても健康を害することでしょう。
2.カロリーが低すぎる
単品ダイエットのメリットは面倒なカロリー計算をせずに、特定の食品を食べ続けることで自然とカロリーを抑えることです。
実は、多くの単品ダイエットでは摂取カロリーがあまりに低くなりすぎるのです。
リンゴダイエットやゆで卵ダイエットの場合、10個食べても1000kcalを切る程度にしかなりません。
1日の摂取カロリーが1000kcal以下のダイエットを「超低カロリーダイエット」と呼び、特別に医学的な指示がない限り、いかなる場合でも行ってはなりません。
超低カロリーダイエットにおいては基礎代謝と筋力が低下し、性機能も低下、髪や肌にも悪影響が出、性格まで変わってしまうという実験結果が出ています。
しかも、ダイエットをやめて普通食に戻してもしばらく後遺症が残るのです。
3.リバウンドは避けられない
ダイエットにはただでさえ、リバウンドがつきものです。普通にダイエットをしても、70%の確率でリバウンドをし、元通り、あるいは元以上に太ってしまうのです。
単品ダイエットでは、3つの原因で普通のダイエットよりさらにリバウンドしやすくなります。
栄養素が不足したことにより満腹中枢を正常に刺激できず、食べても食欲が止まらなくなります。カロリー不足の後は脳が食べることを命令するため、異常な食欲がわいてきます。
痩せる生活習慣が身についたわけではないので、やめれば生活習慣は元通りです。単品ダイエットはほとんどの場合、太るためにやっているようなものなのです。
それでも単品ダイエットがしたい!!
単品ダイエットのデメリットがこれほどあるにもかかわらず、単品ダイエットはなくなりません。
それは、地道に年月をかけて生活習慣を改善せず、短期間で目標の日までに痩せたいという欲求に合致するためです。
普段片付けや掃除をしない人が、お客様が来る前だけ大掃除をしたり、普段勉強しない学生が、試験の前日だけ猛勉強する心理と変わりません。
単品ダイエットのメリットは手軽に短期的に一度に体重を落とせることです。
人生に1回や2回、どうしてもピンチのとき数日行うことは止めませんが、毎年など頻繁に行うようなら単品ダイエットに頼る生活習慣の乱れの方を反省すべきだと思います。