皮膚科の新常識!長風呂で乾燥肌になる!美肌のためのお風呂の入り方とは
湯上りの肌はすべすべ、もっちりしていかにも長風呂は肌に良さそうに思えます。でもそれは錯覚だってご存知でしたか。医学的な新常識では長風呂で乾燥肌になるというのです。長風呂で乾燥肌になる2つの理由と、肌の潤いを守る4つの方法をご紹介します。
長風呂は肌に良い?
長風呂は肌に良いとか、長風呂をすると肌がしっとりすると誤解している人はまだまだいます。
理由の一つが、お風呂上りの肌がきれいなことです。湯上りの肌はしっとりすべすべして、いかにも肌が良くなったように感じます。
でもそれ、間違いです。
しっとりすべすべして見えるのは肌がふやけているその時だけ。長風呂は肌に悪いというのが現在の常識です。湯上りだけは調子いいのに普段は乾燥肌という方、長風呂で乾燥肌になってしまったのかもしれませんよ。
皮膚科医やアトピーの患者は前から知っていた?
長風呂で乾燥肌になることは、皮膚科医やアトピー性皮膚炎の患者さんは以前から知っていたと思います。
アトピーのつらい症状の一つに肌の乾燥がありますが、暑いお風呂や長風呂は避けるようにという生活指導が以前から常識となっていたのです。
知らなかったのは一般の美容マニアだけ? 長風呂が肌にいいと思い込んで、ずっと肌を乾燥させていたのです。
長風呂で乾燥肌になる理由
肌の潤いを保っているのは…
肌の潤いを保っているのは、皮脂膜、天然保湿因子、細胞間脂質の3つです。
皮脂膜とは皮脂と汗が合わさったもので、天然のクリームとして肌表面を守っています。天然保湿因子は角質の中で肌の潤いを守っている物質です。細胞間脂質はミルフィーユのように肌細胞の間に存在して潤いを閉じ込めています。
お湯につかると肌の潤いは?
長風呂をすると、表面を覆っている油分である皮脂膜がお湯に溶けてしまうのは、なんとなく想像がつくと思いますが、それだけではありません。
最新の研究では、角質がお湯にふやけると、角質の中の天然保湿因子までお湯へ流失してしまうことが明らかになってきました。
湯上りの肌はきれいに見えて、お風呂に入る前の70~90%の水分しか保持していないとか。長風呂は乾燥肌を作るのです。
どのくらいならお風呂に浸かってもいいの?
お風呂に浸かってよい時間は、角質がお湯にふやけてしまう前までです。
長風呂をすると指がしわしわになったりしますよね。それは角質がふやけているサインです。そうなる前にお湯から上がらなくてはなりません。
時間にするとだいたい10~20分以内です。
ほかに工夫できることはない?
お湯の温度は低めで
40度を超える熱いお湯に入ると皮脂膜がすぐに溶け出してしまいます。美肌のためのお風呂の温度は37~40度くらいのぬるめの温度を目安にしましょう。
洗顔をしてお風呂に入らない
お湯に浸かる前にクレンジングと洗顔をしてすっぴんでお風呂に入る人がいますが、これはよくありません。何の防護もなく、洗顔で皮脂膜を落とした状態でお湯に浸かるのですから、すぐに天然保湿因子が失われてしまいます。
お湯に浸かる前にメイク落としをするなら、化粧水や乳液もつけてからにしましょう。
入浴剤もおすすめ
お風呂で乾燥肌になるのを避けるためには、入浴剤の使用もお勧めです。
真水のお湯は、肌細胞と浸透圧に差がありすぎるため、たくさんの物質がお湯へ流れ出てしまいます。入浴剤を入れるとお湯の浸透圧が上がるため、天然保湿因子が肌から流失しにくくなります。
スキンケア効果のある入浴剤や炭酸系の入浴剤なら、更に美容効果も期待できます。