間違ったヘアケアが招く塩シャンプーのデメリット
髪に良いはずの塩シャンプーのデメリットとトラブルの原因はどこにあるのでしょうか。すべての人に効果が出るわけでないヘアケアなだけに、「どうして私だけ?」と悩む人もいるのではないでしょうか。その内容を紐解くと意外な理由が出てきました。
正しいやり方でも場合によってはトラブルの元に
塩シャンプーのし過ぎが招くトラブル
本来は頭皮をケアするための塩シャンプーですが、そのまま髪を洗ってしまうとキューティクルやたんぱく質を溶かしてしまい、髪がごわごわになってしまいます。海水浴をした後に髪がきしきしとするようなごわつきといえば分かりやすいかもしれません。
海水の塩分濃度はおよそ3.5%ほどあります。1日海水浴をして家に帰るまで濡れた髪のままでいると、塩分が髪に付着したままなので、どんどんキューティクルを剥がしてたんぱく質を溶かしてしまいます。
それと同様に、塩シャンプーも毎日続けていると少しずつ髪にも悪影響を及ぼしてしまいます。
塩分濃度が濃すぎるレシピ
塩シャンプーを作るには色々なレシピがあり、市販のシャンプーに混ぜて使うこともあるようで、塩分濃度は様々です。
多くのコンテンツで紹介されているのは小さな洗面器のお湯に対して大さじ1杯程度というものです。一般的な大きさの洗面器におよそ3リットル程度のお湯が入るとして、そこに大さじ一杯分の塩を入れても塩分濃度は0.6%です。
シャンプーワンプッシュに対する塩の量や、水に溶かすにもざらつきが残るほど塩分濃度が高いと、皮膚が弱い人や頭皮に傷がある場合は、しみて炎症を起こしてしまうこともあります。
毛穴の大きい頭皮に力を入れてスクラブマッサージをすると、毛穴に直接傷をつけてしまったり、炎症を起こしてしまう原因になることがあります。これも濃度の濃い塩シャンプーのデメリットです。
頭皮の状態と個人差が原因
塩シャンプーのレシピも、ケアの頻度も正しくやっているのに合わない人もいます。
頭皮をマッサージしている間に爪で皮膚を傷つけてしまったり、炎症がある場合は塩水がしみて痛みを感じることがあります。
また、体質によって頭皮に皮脂がたまりやすい人と、そうでない人がいます。頭皮の状態や肌質には当然個人差があり、せっかく健康な状態の頭皮であっても塩シャンプーのし過ぎにより、必要な皮脂まで奪ってしまう可能性があります。
塩シャンプーは、あくまでもニオイや皮脂が気になったら試す程度のケアにとどめておくことが大切です。
どうしても肌に合わなければ無理をしないこと
最初の頃は髪がにおう
塩シャンプーが加齢臭の原因を取り除くと聞いていたのに次の日やっぱり臭かった、続けていてもニオイが気になってやめてしまった人もいるかもしれません。
最初の1週間から1ヶ月の間は、皮脂トラブルを改善するために頭皮をリセットする作業が行われています。一度全ての悪い要素を出し切ってしまう必要があるため、頭皮は過剰に皮脂が分泌されている状態で、少しずつ正常に戻していく作業が行われています。
ただ、仕事をしている人にとってニオイは厳しい問題です。辛い時期を乗り越えるまでにやはり時間がかかることも、塩シャンプーのデメリットと言えそうです。
1~2ヶ月かけてシフトチェンジ
塩シャンプーは塩とお湯だけなので泡立たず、洗った感覚があまりないのもデメリットかもしれません。
本当に洗えているのか不安になりますし、これでいいのかなど心配になってしまいます。また、最初は塩分で溶けだした皮脂で髪がベトついたり、ニオイも少し気になります。
長い目で見て、秋から冬にかけてあまり頭皮に汗をかかない季節にはじめると、ニオイも特に気にならないかもしれません。続けていけば髪の乾燥が気になる冬には、正常な頭皮を取り戻せるかもしれません。
少しずつシャンプーの機会を減らし、塩シャンプーへとシフトチェンジしていく方法もあります。