躁うつ病とはどんな病気?躁うつ病の2つのタイプを比較!
躁うつ病とは双極性障害とも呼ばれ、さらに症状から2種類のタイプにわかれます。ポイントは躁状態の時の状態やうつ状態の期間の長さによってわけられますが、場合によってはうつ病と間違った診断を受ける可能性も。ここでは躁うつ病の2つのタイプなどについて解説します。
躁うつ病とは?
躁うつ病は現在「双極性障害」と呼ばれており、うつ病とは全く別物とされています。
精神障害の中でも気分障害に分けられている障害で、うつ状態と躁状態を繰り返す病気です。
躁うつ病は2タイプに分けられる
双極Ⅰ型障害
重い躁状態とうつ状態を繰り返すのが、双極Ⅰ型障害の特徴。
躁状態の時は周囲に迷惑をかけるほどハイになって行動をし、うつ状態になるとうつ病との見分けが難しい状態になります。
ふたつの状態の間にはどちらでもない期間もありますが、突然躁状態からうつ状態へと切り替わってしまうことも。
また躁状態の時は本人には障害であるという自覚はなく、具体的なトラブルとして攻撃的になった結果仕事を失敗したり、離婚の危機に陥ったりなどがあります。
双極Ⅱ型障害
軽い躁状態とうつ状態を繰りかえすのが、双極Ⅱ型障害。
Ⅰ型ほど躁状態がはっきりしておらず周りから見ればとても調子が良く、本人も絶好調で開放的な気分が感じられます。
大体軽い躁状態は4日程度続いてから、うつでも躁でもない状態の期間をはさんでうつ状態に。
うつ状態の期間がⅠ型よりも長い点が特徴で、躁状態でも他人に迷惑をかけないことから、うつ病と間違って判断されている場合もあります。
年々増える患者数
日本での躁うつ病患者数は2つのタイプを合わせて0.7%程度といわれています。
しかし、中にはうつ病と診断されている双極Ⅱ型障害の患者や躁うつ病と自覚していない患者もいるため、この数字は確かとは言い切れません。
躁状態の具体的な行動
人に対して大きなことを話す
非常に気分が良く、人に対してありもしない大きなことを口にしてしまう場合があります。また、相手に対して攻撃的な態度をとることも。
それらの態度は周囲からするととても偉そうに感じられ、躁うつ病の障害があると知らない人との間でトラブルになる可能性出てきます。
活動的になり落ち着いていられない
躁状態が強いと万能感が感じられ活動的になり、じっと座っていることができなくなります。そして、はりきって行動をし続けた内容が濃いほど、その反動でうつ状態がひどくなることも。
また注意力も散漫になり行動するため、ちょっとした見落としからミスが続く場合もあります。
金遣いが荒く、服装が派手に
躁状態の時に買い物にでかけると非常に金遣いが荒くなり、後で困ることがわかっていても買い物をせずにはいられない状態に。
また、それまでとは全く違った派手な格好をすることも。異性に対しても関心が強くなるため、誰にでも話しかけ行動しがちになります。
もしあてはまる症状をみつけたら?
躁うつ病の症状にあてはまるかもしれないと感じたら、まずは自覚をするところから始めます。しかし、本人は気づいていない場合も多いため、周囲の家族やパートナーが気づき本人に自覚させる必要があるでしょう。
うつ病に比べて自殺率が高い躁うつ病は、周囲のサポートなしで治療することは難しく、またじっくりと様子を見ていなければ、間違ってうつ病の薬を処方され躁うつ病が悪化するケースもあります。
躁とうつの状態を繰り返し続けることで症状は悪化し、最悪の事態になりかねませんので、もしうつ状態がありそうと気づいたときは、躁状態があるかどうかを見極め受診をすすめましょう。