ストレスでげっぷが止まらない「空気嚥下症」の症状や治療法

ストレスでげっぷが止まらない「空気嚥下症」の症状や治療法

ストレスでげっぷが止まらないことがあります。これを空気嚥下症と言いますが、食事したりツバを飲み込んだりした時に起こります。胃や腸はストレスの影響を受けやすいので、それがげっぷの原因になることもあります。

「ストレスは万病のもと」とはよく聞く言葉ですが、ストレスでげっぷが止まらないということもあります。

「ストレスでげっぷ?嘘でしょ。」って感じるかもしれませんが、これは「空気嚥下症」といって精神疾患の一つになります。

では、どうしてストレスによってげっぷが起こるのでしょうか。

ストレスとげっぷの関係

そもそもげっぷとは?

ストレスでげっぷが出る病気、空気嚥下症

人間誰しも、ご飯をたくさん食べた時や炭酸を一気飲みした時などげっぷが出ますよね。

げっぷとは、お腹に溜まった空気のことです。食事したり飲んだりして口の中に食べ物が入る時、実は一緒に空気も飲み込んでいます。

その空気は胃の中に溜まり、食道を通ってげっぷとして口から外へ出ます。これは、胃酸が胃から食道へ逆流しようとする時に起こる現象です。

食道と胃のつなぎ目には筋肉がついていて、通常は逆流を防ぐ働きをしていますが、空気がたくさん入ると筋肉が緩むためげっぷが起こります。

赤ちゃんは最初は自分でげっぷができない

母乳やミルクを飲んだ赤ちゃんに、げっぷをさせたことのある人はイメージしやすいでしょう。

食後の赤ちゃんにげっぷをさせる理由は、上記の通り胃の逆流を防ぐためです。母乳やミルクを飲んでいる時、赤ちゃんは空気も一緒に飲んでいます。そんな赤ちゃんは、まだ自分でげっぷが出来ないため、大人が働きかけてげっぷをさせます。

げっぷをしないでいると、逆流を起こして飲んだものを吐きだしてしまいます。つまり、逆流を防ぎつつきちんと消化させるためにげっぷをさせています。逆流によって喉に物が詰まらないようにする、という役目もあります。

いずれにしても、食事によってどうしても体内に空気を取り込んでしまうので、それを体外へ排出するためにげっぷを出さなければならず、これは、赤ちゃんも大人も身体の仕組みで言えば同じことです。

ストレスによってげっぷが出るのはなぜ?

ストレスで空気をたくさん飲み込んでしまってげっぷがでる

では、なぜストレスによってげっぷが出るのでしょうか。

人がストレスを感じている時は、「ゴクリッ」とツバを飲み込んでいることがあります。過度なストレスの場合、このツバを飲み込む回数が増えるため、自然と体内に空気を取り込む量が多くなりげっぷがたくさん出ます。これが空気嚥下症です。

さらに、ストレスによって胃腸機能が低下して食べ物が上手く吸収されなかったり消化力が落ちたりしてげっぷが止まらなくなることがあります。そもそも胃や腸はストレスの影響を受けやすい臓器です。

ストレスがひどい時には、過食になったりアルコール依存になったりすることもあるでしょう。それが胃もたれや胸焼けとなって胃の粘膜に障害を起こし、逆流性食道炎や慢性胃炎、胃潰瘍などを誘発させることもあります。

どうしたら治るの?

空気嚥下症は、実は特定の治療法が見つかっていません。そのため、一人ひとりの症状を診て対症療法のように治していくやり方が一般的です。

例えば、ストレスによって胃腸機能が低下しているのであれば、整腸剤が処方されたり溜まった空気を出すために消泡剤が処方されたりします。

心因性が強いと診断された時には心療内科でカウンセリングを受けたり、抗うつ薬や安定剤などを処方されたりすることもあります。

食事療法も一つです。胃に負担をかけないように刺激の強い物を避けたり、冷たいドリンクやアルコールを控えたりします。

また、よく噛まないで飲み込んだり早食いしたりすることも空気を取り込んでしまう原因になるので、食べ方に注意することも大切です。

空気嚥下症においては、コレ!という特効薬がないので、色々試してみて有効な手段を見つけることが治癒への近道になります。

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