3秒ルールは本当?真面目に研究した人がいたというお話。

3秒ルールは本当?真面目に研究した人がいたというお話。

子どもの頃、食べ物を床や地面に落とした時、3秒以内に拾えば食べられるって思っていませんでしたか?この3秒ルールは本当に存在するのでしょうか?実は、科学的に実験をした人がいます。実験の結果は素晴らしい論文となり、なんとイグ・ノーベル賞まで受賞しました。以下で詳しくご説明していきます。

3秒ルールの真相

子どものころ、3秒ルールというものを聞いたことがあるでしょう。食べ物を落としても3秒以内だったら食べられるという説です。

すごく食べたいものだったのに誤って落としてしまったら、「3秒以内なら大丈夫でしょ」と言って、拾って食べてしまった経験のある方も多いかもしれません。

実は、3秒以内であれば本当に落としたものでも食べられることがあります。これは科学的根拠に基づいた説です。いったいどういうことでしょうか? 以下で詳しくお話していきます。

3秒ルールの真相

起源はバスケットボールから!

起源はバスケットボールから!

どういった経緯で3秒ルールが出来上がったのか、ご存じですか? これはバスケットボールに由来します。

バスケットボールの試合では、制限区域内でボールを持った選手は、3秒以内にパスするなりドリブルするなり、アクションを起こさないといけません。3秒とは、このルールからきています。

これは世界各地で認知されています。北米やイギリスにもこの説が存在します。ただ国によっては、それが5秒だったり8秒だったりすることもあります。

3秒ルールの実験結果

3秒ルールの実験結果

3秒ルールの科学的実験は、イリノイ大学にて行われました。正確には、この時は5秒ルールでした。

2003年、同大の夏季研修で見習いとしてきていた当時高校3年生のジリアン・クラークさんは、床などに“落としたものを5秒以内に拾えたら食べても大丈夫である”、という考え方が本当かどうかを検証しました。

ジリアンさんは、学内のあらゆる床や地面をまず調べました。そこに細菌や微生物がどの程度存在するのかという点を予め調べるためです。すると意外なことに、計測できる細菌などは検出されませんでした。大学は、予想以上に清潔だったのです。

次にジリアンさんは、一度滅菌してきれいにし、大腸菌をおいたタイルを用意しました。その上にクッキーやグミを置きました。

結果、クッキーには大腸菌が付着し、グミについては平らな床であれば付着するということが分かりました。他にもスープからこぼれ落ちた麺や果物などの、水分を含んでいるものは細菌が付着しやすいということが分かりました。

そして、クッキーのように乾いた食べ物や、糖度・塩分の多い食べものは汚染されにくい、という結論を出しました。

ジリアン・クラークさんの5秒ルールの検証は論文にまとめられました。そして、「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に対して与えられるノーベル賞のパロディーであるイグ・ノーベル賞を受賞し、一躍時の人となりました。

また、ジリアンさんは今回の検証で以下の結論も述べています。

①5秒ルールが使われるのは、甘いお菓子を落とした時が多い。ブロッコリーやカリフラワーでは、拾って食べる人が少なかった。
②男性よりも女性の方が拾って食べることが多い。
③落とした床がかなり汚かったら、5秒ルールは適用されない。

といったことなのですが…普通に考えてみれば、落としたものは汚れていますよね? 食べたら腹痛を起こしたり下痢になったりすることも当然あります。もちろんやらない方が賢明です。

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