大麻解禁の理由とは?日本と世界の大麻事情
日本では、医療が目的であったとしても、大麻の花や葉を所持したり使用をすることは法律で禁止されています。しかし、世界の国々では、大麻が合法化されているところもあります。世界各国の大麻解禁の理由と日本の大麻事情についてご紹介しましょう
医療目的や嗜好品として合法化される大麻
日本では、大麻所持や使用はいかなる場合であっても法律で禁止されていますが、世界には大麻が合法化されている国々があります。
世界の大麻解禁の理由や、日本の大麻事情をご紹介しましょう。
大麻が合法化されている国は?
今のところ、アメリカの連邦法では、大麻はどのような利用であったとしても非合法です。しかし州でみていくと、25の州で医療用の大麻利用が認められています。
また、嗜好品としてもアラスカ州やオレゴン州、アメリカの首都であるワシントンD.Cで許可されています。カナダやドイツ、オランダやオーストラリアの国でも大麻は承認されています。
大麻は医療的な面では、心的外傷後ストレス障害や関節炎、アルツハイマーなどに対して効果が期待されています。
米連邦法では、大麻の乱用は心理的・肉体的に依存性に陥る危険性が高いため、ヘロインやコカインなどと同じレベルのハードドラッグに分けられています。
大麻を禁止している国は?
日本や中国、エジプトやインドネシア、マレーシアなどの東南アジア圏は厳しく法律で規制しています。また、嗜好用としては、フランスやスウェーデンなどのヨーロッパ圏でも禁止している国々があります。
アメリカ大麻解禁の理由とは?
大麻解禁の理由や背景についてみていきましょう。
アメリカでは、大麻のリスクがたばこやアルコールと同じくらいであるという研究も発表されました。また、ヘロインやコカインなどの薬物と同じように規制をするのはおかしいという議論が行われました。
大麻を規制するために使われる費用も莫大で、それほど多くの予算を割いて規制をしても状況は変わらないのではないか、お金の無駄ではないかという声もあがりました。
刑罰を科すのではなく、非犯罪化をして調整をしていく方がよいのかもしれないという協議もされ、色々な面で議論をした結果、大麻解禁となったようです。
カナダの大麻事情
カナダでは、医療目的として大麻を使うことが合法化されているのですが、2016年4月20日に行われた麻薬問題に関しての国連総会において、カナダ保健相が2017年春くらいから大麻合法化に向けた法律を調整していることを発表しました。
法律を改正するのは、大麻を子どもたちから遠ざけたいということと、違法に大麻を販売して利益を得る犯罪者の取り締まりなどがあるからだそうです。
日本の大麻の歴史
日本は大昔から大麻を植えていたという記述があり、日本書紀にも記載されています。大麻は自生力が強く種を蒔くだけで勝手に育っていきます。
戦時中は大麻の樹脂や油が重宝されており、日本政府が推奨していた時期もありました。繊維や油を使う目的として使用されており、大麻を吸引するというようなことは、ほとんどありませんでした。
なぜ古くから大麻が栽培されていたのに、日本では禁止されるようになったのか。それは、日本がアメリカに戦争で負けたからです。
第二次世界大戦頃から大麻が禁止されていきました。大麻に頼りがちな日本の産業を、アメリカはよく思わなかったのです。
石油産業の拡大を目指していたアメリカにとって、日本の大麻文化は邪魔でした。ポツダム省令によって大麻の栽培が制限され、1974年に4,000ヘクタールあった農地が2010年までに10ヘクタールに縮小されました。
現在日本では、法律で禁止されている大麻。大麻は中毒性がコーヒーと同じであったり、医療用としては副作用が少ないとされています。
今後、日本では合法化に向かうのでしょうか? 今後の動きに注目です。
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