「落ち着いて!」「観客はかぼちゃ」はNG!?脳科学的緊張のほぐし方4選
緊張のし過ぎで失敗することはありますか?緊張とはどうして起こり、どうすれば克服できるのでしょうか。緊張の原因と症状、脳科学や精神医学的に正しく、今日から簡単に実践できる4つの緊張のほぐし方をお伝えします。
緊張って何だろう?
試験や面接、発表会、好意を持つ人と会うときなど、緊張しすぎて失敗することはありませんか。
緊張は、失敗したくないなどの恐怖や不安が原因です。症状には心拍数が上がったり、呼吸が速くなったり、汗をかいたり、声がうわずる、手が震えるなどがあります。
緊張は病気ではありません。しかし緊張のため、普段できていることができなくなってしまって、失敗してしまうことも少なくありません。
そこで、すぐ実践できる緊張のほぐし方をご紹介します。
緊張を恐れすぎない
緊張を怖がりすぎてはいませんか。適度の緊張は成功の近道です。心拍数が上がり、集中力も上がり、普段以上の力を発揮できる要因になります。
目上の人や異性から見ても、適度な緊張状態はむしろ好感を持ってもらえるものです。眼の潤み、多少の声のうわずりなども、好意のサインとしてプラスに働きます。
そう考えると、緊張ってそれほど悪いものではないと思えてきませんか。緊張は、しすぎなければあなたの味方となるのです。
呼吸をゆっくり
緊張の大きな症状は呼吸が速く浅くなることで、これが緊張の他の症状の原因となったり、ますます緊張を高める悪循環を招きます。
よくある緊張のほぐし方で、深呼吸をするというのがありますが、理にかなったことです。腹式呼吸で鼻からいっぱいに息を吸い、ゆっくり口から吐きます。本番前にできるだけゆっくり、落ち着くまで数回深呼吸を行いましょう。
本番がはじまってしまってから、面接やプレゼン、大切な人と会ってから緊張したとき、深呼吸をするのは変ですね。その場合は、なるべく「呼吸はゆっくり」を心がけましょう。
話すときもゆっくりと話してください。緊張すると呼吸が浅く早口になりやすくなります。これが更なる緊張を呼ぶばかりか、聞きにくく、印象も悪くしてしまいます。
緊張を口に出す
緊張は、精神的な緊張が身体に表れることによって起こります。そのため、緊張を言語化してしまうと、症状が落ち着くことが多いのです。「落ち着いて」とか「緊張しない」と自分に言い聞かせることは逆効果です。
ですから、面接やプレゼン、大切な人と会うときなど、話すときの緊張は、「今、緊張していてすみません。」などと、思い切って言葉に出してしまうのもお勧めのほぐし方です。
そう言われると、意外と相手は悪い気はしないものです。誠実さや親しみ、好意をアピールすることにもなります。
相手を人間として見る
「観客をかぼちゃと思え」という緊張のほぐし方がありますが、これは逆効果であることも多いのです。むしろ、観客や面接官、大切な人など緊張の対象を人間として意識する方が、緊張の緩和に役に立つことがあります。
緊張とは独り相撲です。自分のことばかりに意識を向けず、相手も同じ人間だと思って外見やしぐさ、言動などを観察するとだんだん緊張がほぐれてきます。相手にも質問したり、反応を見たりするのも効果的です。
手や指をほぐす
手は「外に出た脳」とも呼ばれています。
緊張しているときの手は冷えていたり、汗をかいていたり、震えていたり通常の状態ではないことが多いです。本番前や緊張してしまったときに手や指をほぐすと、緊張までほぐれてきます。
本番前におすすめなのが指回し体操です。
両手の親指以外の8本の指先を合わせて、親指と親指をぶつからないようにくるくると回してみてください。終わったら逆回し。
次に人差し指以外の8本の指先を合わせて人差し指と人差し指、中指と中指、と同様に全部の指を順番に回します。
緊張の緩和だけではなく、脳の活性化にも役立ちます。ツボ押しもお勧めです。掌の真ん中のくぼみを親指で強く押してください。こちらは本番中にもこっそりできます。