発泡酒で見かける“プリン体”って知ってる?一日の摂取量と食品の含有量は?
ビールや発泡酒に“プリン体ゼロ”っていう表記がありますけど、プリン体ってなんだかご存知ですか?プリン体とは尿酸のことで人間の身体にもともとある成分です。一日のプリン体摂取量と食品に含まれる量をご紹介しますので、摂り過ぎていないかチェックしてみてください。
発泡酒で見かける“プリン体ゼロ”のプリン体って、なんだかご存知ですか?
“プリン体”って一見かわいい名前ですけど、CMなどを見る限り、何やらあまり身体には良くないみたいな印象がありますよね。
プリン体とは、通常体外に排出される尿酸の原料となるもので、肉や魚、穀物などほとんどの食べ物に含まれている旨みを出す成分です。
ビールや発泡酒では、プリン体は麦芽に含まれていて、それ以外のアルコールでは醸造酒などに多く含有しています。
プリン体は旨みを出す成分なので、これが入っているともちろん食品は美味しく感じますが、摂取し過ぎると尿酸値が高くなったり痛風になったりして、身体には良くない成分でもあります。
以下には、プリン体摂取量と食品に含まれる量をご紹介していますので、自分が摂り過ぎていないかどうか気になる方はチェックしてみてください。
プリン体摂取量一日にどれくらいならいいの?
プリン体はほとんどすべての食べ物に含まれているため(野菜にも!)、全く摂らないというのは生きている限り不可能な話ですが、摂り過ぎなければなんの問題もありません。
しかも、生物の体内ではプリン体を作り出していますので、ヒトの体内にもプリン体は含まれています。もともと体内にある成分ですので、全く摂ってはいけない、というわけではないのです。
日本痛風・核酸代謝学会の発表によると、一日に摂取しても良いプリン体の量は約400ミリグラムとされていて、痛風患者をかかえる医療機関でも同様の摂取量を推奨しています。
食品に含まれるプリン体の量って?
プリン体を多く含んでいるものは、高プリン食と呼ばれます。高プリン食には、肉や魚、意外かもしれませんが納豆も含まれます。
肉レバー100g→プリン体300mg
あんきも100g→プリン体400mg
カツオの切り身100g→プリン体200mg
エビ100g→プリン体195mg
納豆100g→プリン体113g
納豆は大豆で食物繊維も豊富なので身体に良いというイメージでしたが、意外にもプリン体を多く含む食品だったのですね。
あんきもの高さにも驚きです。魚なので肉よりは低いだろうと思われがちですが、肉レバーの1.3倍以上含まれています。あんきもっておつまみにぴったりですが、これを見るともってのほかなんだなということが分かります。
プリン体の少ない食品はこんぶやわかめ、いも類、米やパンなどです。基本的にアルカリ性の食品や植物由来の食品はプリン体が少な目と思っていて良いでしょう。
ただ、ロースやタン、マトンなど脂身の少ない肉類も比較的プリン体は少なめです。焼き肉の時にビールと一緒に食べるのであれば、カルビよりもロースやタンを選んだほうが健康的です。
そもそも、ビール=プリン体=痛風みたいなイメージが定着していますが、ビールにはどのくらいプリン体が含まれているのでしょうか。
実は、ビール100g→プリン体6mgしか含まれていないんです。これもすごく意外ですよね?
こんぶやわかめ同様、ビールに入っているプリン体の量も極めて少ないんです。市販のプリン体ゼロというビールや発泡酒では、350ml中21mgを無くしただけです。
しかしおつまみを食べればあっという間にプラマイゼロ・・・どころかプラスになってしまいますので、ビール=痛風と思わず、動物性食品に注意してプリン体を摂り過ぎないようにしなければなりません。