避妊チップってどんなもの?まったく新しい避妊の方法とは
望まない妊娠をする人が多くいる中で、新しい避妊方法が開発されます。それが、女性の身体に入れることで遠隔操作が可能なマイクロチップで避妊効果を長続きできるものです。まったく新しい概念で長年避妊することができる避妊チップとはいったい何なのでしょうか?
避妊チップってどのようなものでしょうか?まったく新しい避妊の方法です
避妊チップとは、女性の手で妊娠をコントロールできる画期的な避妊の方法です。マイクロチップを女性の体内に埋め込むだけで避妊をすることができるという方法です。
これは、アメリカのマサチューセッツ工科大学の研究室が開発したもので、マイクロソフト社のビル・ゲイツ氏と妻メリンダさんの支援を得て、2018年の販売を目指して臨床実験が行われようとしています。
女性が主体的に受精をコントロールできるという、医療とITが融合した方法です。
避妊チップってどんなもの?効果はどのくらい
避妊チップとは、だいたい指先程度の大きさでおしりや上腕、腹部の皮下に埋め込んで使うものです。
このチップから経口避妊薬や緊急避妊薬に使われる「レボノルゲストレル」というホルモン剤が、毎日少しずつ流れ出すものです。
勝手に体内で流れるのではなく、安全なケースにおおわれているため安心です。薬剤を蓄えている領域に微量な電流を流してシールを溶かして流れ出すという原理です。
本当に妊娠をコントロールできるの?副作用はないのか
アメリカではすでに同じような仕組みで妊娠をコントロールできるチップが市販されています。
避妊チップは、低用量ピルやコンドームと同じくらい高い避妊効果があります。避妊チップを使用しているあいだに妊娠をしてしまう可能性は1パーセント以下ですので、望まない妊娠を防ぐことができます。
一度避妊チップを入れると16年間も効果が続きますし、その間に何らかのケアは必要ありません。そして、妊娠をしたいと思ったときは遠隔でコントロールできることも、このシステムのメリットの一つです。
避妊チップに使われるホルモンは、レボノルゲストレルという1種類です。低用量ピルには2種類のホルモンが使われていましたが、1種類のホルモンですので副作用も少なくて済みます。
今までの避妊方法では何がダメなのか?
望まない妊娠を防ぐための避妊方法としては、コンドームや一般的にピルと呼ばれる低用量経口避妊薬があります。ほかにも、卵管結索術と呼ばれる避妊技術や基礎体温法などさまざまです。
一番手軽な避妊方法として知られているコンドームは、男性がつけてくれなかったりするという欠点があります。
ピルや基礎体温法は飲み忘れたりつけ忘れたりするというリスクがありますし、低用量ピルは処方箋が必要なためハードルが高いのが現状です。
手術は入院しなければならないというリスクがあります。そして女性用コンドームなどもまだまだ一般的ではありません。
これに比べて避妊チップは一度埋め込むだけで16年という長い間避妊を継続することができます。
本当に問題はないの?日本にも導入されるのか?
避妊チップは、まだ日本での発売のめどはたっていません。
そのなかで超えないといけない壁としては、やはり倫理的な問題があります。人の出生にかかわることをスイッチでコントロールすることに対して、本当にそれでよいのかという議論が交わされるでしょう。
避妊チップには、配偶者からの身体の暴力やレイプなどの犯罪には大変有効なものです。ですがやはり、一般的になるにあたってはどれくらいの値段になるのかも未知数ですし、人の生死に関してどこまで医学が入り込めるかということや安全性の問題など、さまざまな議論が必要です。
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