知ってるようで知らないカリフラワーとブロッコリーの違い。
カリフラワーとブロッコリーって、見た目が似ていますが、色だけが違うのでしょうか?現在の生産量から栄養など、カリフラワーとブロッコリーについて、さらに、最近良く聞くブロッコリースプラウトについても調べてみました。
色が違うだけ?カリフラワーとブロッコリー
どちらをたくさん食べてる?
形のよく似た、カリフラワーとブロッコリー。みなさんはどちらを良く食べますか?
スーパーなどでは山積みになったブロッコリーを良くみますが、カリフラワーは行儀よく陳列されているのをみる程度かも。
カリフラワーとブロッコリーはどちらも、もともとはケールから派生したアブラナ科アブラナ属の野菜で、キャベツや菜の花と同じ仲間です。
今ではブロッコリーの方が日本ではメジャーですが、ケールの原種に近いのはカリフラワーで、その変種がブロッコリーとされています。
今と昔。。。。。
現在のカリフラワーの日本の生産量は約23000トン。その中でも徳島県、愛知県、茨城県で30%ほどを占めています。
それに比べ、ブロッコリーの生産量は130000トン! さらに輸入されているので、いかにブロッコリーが大量に消費されているのかが分かります。
カリフラワーとブロッコリーは共に明治初頭に海外から日本に入ってきましたが、最初にサラダの野菜として広まったのはカリフラワーでした。
しかし昭和50年代、60年代をピークに、カリフラワーよりもブロッコリーの方が広まっていきます。
平成に入ると、販売量はブロッコリーがカリフラワーの約2倍になり、輸入や国内でも収穫時期をずらして生産しているので安定して供給されています。
では、なぜカリフラワーとブロッコリーの立場が逆転したのでしょう?
ブロッコリーの人気の秘密
どうしてブロッコリーの人気が高くなったのでしょうか?
カリフラワーとブロッコリーが海外から入ってきてからも一気には広まりませんでしたが、徐々にサラダが庶民の間に広まって、ホワイトアスパラガスやカリフラワーなど白い野菜が素敵、ということで先にカリフラワーが広まりました。
しかし、カリフラワーは淡色野菜で、ブロッコリーが緑黄色野菜であることが形勢逆転となります。緑黄色野菜が栄養満点で体に良い、と広まったので、緑の濃いブロッコリーの人気が出たようです。
カリフラワーとブロッコリーの栄養
カリフラワーとブロッコリー、どちらにもビタミンCが多く含まれています。
生の状態ではブロッコリーの方が多いですが、ゆでる際に失ってしまうことが多いのに対し、カリフラワーのビタミンはゆでても損失しないので、ゆでた場合は、どちらも同じ位のビタミン量になります。
ブロッコリーのビタミンを生かすならお湯でゆでるのではなく、蒸すなどの一工夫が必要です。
しかし緑黄色野菜の代名詞ともいえるβ-カロテンは、ブロッコリーの方がカリフラワーの50倍も含まれているとか。健康や美容に効果のあるβ-カロテンが入っているのはブロッコリーだけ。ブロッコリーに軍配が上がりそうですね。
また最近では、ブロッコリーにはがん予防に効果のある成分があると報告されていて、注目されています。
活性酸素を取り除いて、がん予防に役立つ抗酸化物質のほか、メチルメタンチオスルホネートは突然変異した細胞を元に戻す効果があり、このような食品はあまりありません。またスルフォラファンという成分にも、がん予防の効果が認められています。
しかしこれらの成分を効率よく摂取するには、生のブロッコリーを刻んだり、すりつぶしたりしないといけないので、なかなか摂取するのは難しそう。
人気のブロッコリースプラウトとは?
スプラウトってなに?
ブロッコリーといえば今「ブロッコリースプラウト」が人気ですが、その違いは何でしょう。
スプラウトとは、「新芽」のこと。つまり、ブロッコリーの新芽のことなんですね。
しかもブロッコリースプラウトは、ダイコンの新芽であるカイワレよりもよわよわしいですが、ブロッコリーではすりつぶしたりしないと摂取できない抗ガン成分が、実はスプラウトの方が高く含まれているのが分かっています。
特にスルフォラファンはブロッコリーの20倍以上も含まれていて驚きです。スプラウトならブロッコリーと違い、生でどんどん手軽に頂けそうですね!
がん予防だけでなく、肝臓の働きを良くしたりしてくれるので、いいことがいっぱいです。