今更聞けない!「トクホ」特定保健用食品って何なのか本当に知ってる?
普段何気なく食べたり飲んだりしている特定保健用食品。でも、本当にトクホの効果を理解して、正しく食べているでしょうか。トクホは正しく選んで正しく摂取しなければ良い効果は望めません。トクホとはどういった食品でどんなメリットがあるのか、また、トクホを選ぶ上での注意点や摂り方の注意点をご説明します。
つい選んじゃうけど実はよく知らないトクホ
スーパーやコンビニで「健康に良さそう」と選ぶ特定保健用食品。あのマークがあると少しくらいの価格差ならつい、そちらを選んでしまいます。
でもちょっと待って。あなたは本当にトクホを知っていますか。
特定保健用食品とは
特定保健用食品とは、その名のとおり特定の保健に効果がある、消費者庁長官が認可している食品のことです。
特定の保健効果には「お腹の調子を整える」効果や、「虫歯の原因になりにくい」効果などいくつかのものがあります。
これらの健康に良い効果の科学的根拠が認められた食品で危険性の少ないものが、国の認可を経てトクホ食品となるのです。
トクホにはどんなものがある?
現在認められている特定保健用食品は実に1000品目を超え、市場規模は6000億円を越えると言われています。その中から一例をご紹介します。
お腹の調子を整える食品
トクホの認可件数でも一番多いのが「お腹の調子を整える食品」かもしれません。
お腹の調子を整える食品には、腸内の善玉菌を育てるオリゴ糖や食物繊維を一定以上含んでいる食品や、ビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌の入った食品があります。
食品によっては食べ過ぎるとお腹がゆるくなることがあります。
虫歯の原因になりにくい食品
虫歯の原因になりにくいキシリトールやマルチトール、エリスリトールなどの甘味料を用いたキャンディーやガムなどのお菓子で良く見る表示が「虫歯の原因になりにくい食品」です。
消化吸収が難しいため、食べ過ぎるとお腹がゆるくなることがあります。
体に脂肪がつきにくい食品
ジアシルグリセロールなどの血中脂肪に戻ることが少なく体脂肪になりにくい油脂や、それを含んだ食品が「体に脂肪がつきにくい食品」です。
トクホを選ぶメリット
特定保健用食品は個別に実験データを提出して審査を通ったものと、特定の保健効果のある栄養成分を一定以上含んだ食品があります。
トクホを選ぶメリットは、データの蓄積された科学的根拠のある健康のための食品が選べることです。加えて危険性も少ないというメリットがあります。
トクホの落とし穴
特定保健用食品といえども、闇雲に食べていても効果は得られないこともあります。
正しい選び方としては、書かれている表示をよく読むことが何より大切です。大量に摂取すると副作用がある場合などはきちんと表示されています。
食事と一緒に摂取しないと効果がないものもありますが、そういった商品は食事と一緒に摂るように書かれています。
また、その食品に書かれている機能以外の機能は期待できません。たとえば、体脂肪がつきにくい食品と、既についた体脂肪が気になる方のための食品は異なることがあります。
トクホは薬ではない
トクホを食べていれば安心と言うわけではありません。トクホは薬ではありません。
「血圧の気になる方へ」というトクホ食品を食べても他で塩分たっぷりの食事をしていては意味がありませんし、「体脂肪が気になる方へ」というトクホ食品を食べて安心して暴飲暴食していては太ってしまいます。
トクホを摂取することだけではなく、全体でのバランス感覚が必要となるのです。