よく聞くトラウマとはいったい何のことをいうの??
会話の中で、「トラウマ」という言葉、よく耳にすることはありませんか。例えば、「小学生の時に失敗したのがトラウマになっていて」などのような使い方はよくするでしょう。そこで、ここでは、トラウマとはそもそもどんなことを言うのかを詳しく紹介します!!
トラウマとはいったい何??
自分の処理不可能な出来事によって起こる不調
トラウマとは、実際に死の危険を感じるような出来事や重傷を負うような出来事、体に迫る危険を体験、目撃、直面した時に、強い恐怖や無力感、恐れというような感情が伴い、心身ともに継続して不調が起こることを言います。
トラウマになる具体的な出来事とは??
自然災害や人為災害
地震や台風、洪水などの自然災害や、交通事故や航空機事故などの人為災害は自分で予測できないですし、状況を変えたいと思ってもどうしようもないので、トラウマの原因になります。
このような事態に遭遇した時は、実際に命の危険があり、残酷な場面を目にすることもあります。また、大切な人達が一気に亡くなることもありますし、自分だけが助かってしまうと強く責任を感じてしまうこともあります。
例えば、震災の時に家族と一緒に生き埋めになったが、自分だけ生き残ってしまった人などは、そのことについて罪悪感を感じていることも多いようです。
生命に関わるような大きなケガ
例えば、ヤカンをひっくり返して命に関わるヤケドをしてしまったなど、家庭の中で起こった事故でもトラウマの原因になりかねません。
誘拐や捕虜、監禁の体験
突然襲われたり、ナイフを突きつけられたり、体を傷つけられたなど、暴力犯罪の被害や強姦や強姦未遂、誘拐、捕虜、監禁などの体験もトラウマを引き起こす可能性があります。
児童虐待の被害
子どもの頃、身体的虐待や性的虐待、ネグレクト、心理的虐待を受けていた人は、それがトラウマの体験になることもあります。
親しい人の突然の暴力的な死
犯罪事件などに巻き込まれ、家族など親しい人が殺されたり、交通事故などで突然親しい人を亡くしてしまうこともトラウマ体験となる可能性があります。
トラウマ体験をするとどうなるの??
前述のような体験を経験すると、トラウマになり、心身ともに不調を起こす可能性があります。ここからは、具体的にどうなるのかを紹介します。
PTSDになる
PTSDは、「外傷後ストレス障害」と言われ、強い衝撃を受けるような体験をした後に、フラッシュバックや苦悩に満ちた悪夢、トラウマ体験を再演する様子が1ヵ月以上見られる場合は、この病気と診断されます。
また、眠れない、神経が過敏である、集中できない、注意過剰、驚きやすいなどの症状も、PTSDの基本的な症状です。
社会に適応できなくなる
トラウマ体験をすると、その体験を受け止めることができず、不安や恐怖、緊張などをコントロールできなくなるので、自分に対する信頼感がなくなります。
すると、他者からも役に立たないと感じ、怒りなどの感情を周りの人にぶつけたり、援助を断る事態も出てきます。
様々な問題から心に余裕がなくなり、他の人はこの状況を分からないと思い、孤独感を強め、社会に適応できなくなります。
精神的疾患を発症する
前述のPTSDもそうですが、トラウマ体験をすると、うつ病や不安障害、恐怖症や心身症などの精神疾患が起こることもあります。また、アルコールや喫煙などに依存しやすくなります。
トラウマ体験で体に異常を感じたら
まずは病院へ行こう!!
トラウマ体験をした後に、前述のような症状が現れたら、精神専門の病院へ行きましょう。
トラウマによる症状は自然と治癒することもありますが、最近ではこのような良い薬もたくさん開発されています。
精神科は敷居が高いと考える方も多いようですが、専門家に診てもらうと安心できますよ。