スネや腕が…粉吹き肌の原因はれっきとした「病気」だった!?
スネや腕に粉が吹いてかゆくてたまらない粉吹き肌の原因とは何でしょうか。ボディの粉吹き、従来は子供やお年寄りに多かったのですが最近は30代、40代の男女にも急増化しています。粉吹き肌の2つの原因と2つの治療法をお届けします。
特に冬は辛い…粉吹き肌とは
肌が極度に乾燥すると、角質が粉となってめくれてきます。特に粉吹き肌になりやすい部位はすね、次いで腕、背中です。
見た目もよくありませんし、多くは痒みを伴うので辛いものです。ひどくなってくると肌がうろこのようにめくれてきたり、痛みを伴うこともあります。
特に冬場に症状が目立つことが多いのですが、通年粉を吹いている人もいます。
えっ!?粉吹き肌の原因はれっきとした病気!?
単なる乾燥肌や皮膚トラブルと考えがちですが、粉吹き肌の原因はれっきとした病気です。
「乾皮症」です。
粉を吹いてしまうのは、乾燥肌の中でもかなり進行した深刻な症状なのです。
従来は小児や老人の病気!?
アトピー性ではない乾皮症は、従来は皮脂腺の少ない子供や、皮脂腺の衰えたお年寄りの病気でした。例外的に主婦湿疹も乾皮症のひとつです。
しかし、最近は30代40代の男女にも乾皮症が急増化しています。そのため、粉吹き肌で皮膚科を受診すると適当な病名がなく、カルテに「老人性乾皮症」などと書かれてしまい、40代なのに…!とショックを受ける方もいます。
乾皮症の2つの原因
乾皮症の原因は、外部から来る要因と、身体の内部からの要因の2つに分かれます。
粉吹き肌の外的要因
小児でも高齢者でもない方の粉吹き肌の原因の多くは、外から来る要因です。空気の乾燥や、熱いお風呂、身体のこすりすぎも原因となります。
また、洗剤や化学繊維の下着など潤いを奪うものに長時間触っている人も粉吹き肌になりやすくなります。
粉吹き肌の内的要因
小児や高齢者の乾皮症は、皮脂腺が未発達であることや、老化しているために皮脂や細胞間脂質、天然保湿因子が不足して起こります。この場合、ターンオーバーの乱れや角質の蓄積も観察されます。
若い成人の場合はアトピー性皮膚炎がきっかけとなって起こることがほとんどだったのですが、最近は小児や高齢者のように皮脂の不足で乾皮症になる人が増えています。
栄養不良や睡眠不足、ストレスなどが原因だと考えられています。
乾皮症の治療方法
乾皮症の主な治療法は生活習慣の改善と外用薬によるものです。
生活習慣の改善とは
部屋に加湿器を置いたり、肌に触れる衣服の素材を刺激の少ないものに変えてみましょう。刺激は粉吹き肌の原因となります。
熱いお風呂やナイロンタオルで身体をこすることを避けましょう。洗剤などを扱うときには手袋をしてください。
たんぱく質、脂質、ビタミンはきちんと食事から摂るようにしましょう。痩せたいからと言って極度の食事制限を続けたり、忙しいからと食事を抜くことが多いのはよくありません。
また、多くは痒みを伴うのですが、掻くと悪化します。絶対に掻かないでください。
外用薬って?化粧品じゃ駄目なの?
普通の乾燥肌なら化粧品として売られているローションやボディミルクで良いのですが、粉を吹くまでになってしまったら、化粧品ではなく医薬品である保湿剤をお勧めします。
ヘパリン類似物質という薬が適応になります。粉吹き肌で皮膚科を受診すると「ヒルドイドローション」や「ビーソフテンローション」「ヒルドイドソフト軟膏」という商品名の薬が処方されることが多いです。
皮膚科を受診する時間のない場合は、ドラッグストアでも第2類医薬品としてヘパリン類似物質配合の保湿剤が購入できます。