髪と身体に優しい!ヘナカラーの効果を知って上手に使おう
ヘナカラーの効果を知っていますか?身体に優しいといわれる染色剤ヘナ。インドでは古来から儀式などで使われてきました。自然由来の天然成分でエコなイメージがありますが、その効果について詳しく知っているでしょうか?ヘナの効果やメリットデメリットについて紹介します。
ヘアカラーとどう違う?ヘナで髪が染まる仕組み
ヘナカラーってなに?
ヘナとは天然のカラーリング剤。ミソハギ科シコウカ(指甲花)というインドや中近東に自生する植物を粉末にしたものです。
古来から儀式などで髪や手足に彩色するために使われてきました。インドの女性が額につけるビンディもヘナ、さらにクレオパトラが爪を染めるマニキュアとして使ったともいわれています。
インドの伝承医学アーユルヴェーダでもヘナがハーブとして使われてきました。日本でもデトックス効果やが注目されています。
一般的なヘアカラーはどうやって髪を染めるの?
ドラッグストアなど、どこでも気軽に購入できるヘアカラー。多くのヘアカラーは1剤と2剤の二種類でできています。
1剤はキューティクルを開くアルカリ剤と染料。2剤はアルカリ剤と反応する酸化剤です。2つを混ぜて反応させて髪に塗るのがヘアカラーの染色です。
アルカリ剤がキューティクルを開き、混ざった薬剤が髪に浸透します。さらに薬剤から発生した酸素が髪のメラニン色素を脱色します。発色した染料の分子は大きくなるため、キューティクルの内部に浸透した染料が定着します。
アルカリのヘアカラーは髪への浸透と発色、メラニンを壊して脱色するブリーチの効果があります。弱酸性のヘアカラーの場合は、メラニンを壊すブリーチの作用はありません。
ブリーチすると髪へのダメージが大きくなります。しかしブリーチしないと髪を明るくすることはできないので、ニーズによってヘアカラーを選ぶことになります。
ヘナでなぜ髪や皮膚が染まるの?
髪や皮膚を染めているのはヘナのローソンという色素です。この色素はオレンジ色で、髪の毛や皮膚のようなたんぱく質に絡む性質があります。ローソンが絡むことで色がつくのです。
ヘアカラーと違ってアルカリ剤を使っていないので頭皮や髪にダメージを与えません。ただし髪に色を定着させるため1~2時間程度時間がかかります。
加えて、ヘナはたんぱく質に付着するだけなので、髪のブリーチをすることはできません。
ヘナを使う前に知っておきたいこと
ヘナの向き不向き
ヘナは髪にダメージを与えたくないという人に向いています。
トリートメントとしても利用可能。髪をコーティングしてくれるのもヘナカラーの効果。使い続けることで髪にハリやコシを与えてくれます。
紫外線から髪と守り、さらに頭皮を清潔にする効果も期待できます。髪を美しくするために頭皮の環境を整えるためにも効果的。
ただし、ヘナは黒髪やしっかり染色したい人には向いていません。ヘナには髪を脱色する効果はありません。黒髪に使用しても染色の効果はハッキリ出ません。
ヘアカラーと比較してヘナの色は薄付きです。初めての場合は二回以上施術が必要です。
ヘナを使うときの注意点
ヘナは天然由来成分の染色剤。天然素材だからこそ注意しなければならない点があります。
たとえば植物アレルギーの人は反応するかもしれないので、パッチテストをおこなって慎重に使ってください。
また髪が痛んでいる人が使用すると髪がきしむこともあります。ヘナを続けることで髪質がよくなれば、次第にきしみは解消されます。
ヘナは髪の表面に付着するだけなので、どうしても色落ちしやすくなります。染色直後はシャンプーを使用することで色落ちすることがあります。染色直後はお湯だけで髪を洗うようにしましょう。
さらに服に色移りすることがあるので注意が必要。白い服は避けたほうが無難です。
ヘナカラーは自宅でも使うことができて、気軽にできる染色法。性質を理解して上手に使いましょう。