ニキビに漢方ってどう?漢方ならではのきめ細かなアプローチが新しい!
ニキビに漢方は新しい常識?実は皮膚科でも漢方が用いられていることを知っていますか?炎症を抑えたり、ニキビが出来やすい体質を根本から改善したり。ニキビの代表的な治療法である抗生物質等と共に、漢方ならではのきめ細かなアプローチで本来持っている治す力を引き出そう!
ニキビに漢方って効くの? と、いくら長い歴史のある漢方でも皮膚のことだと治るのかちょっと心配に思うかもしれません。
しかし、今、皮膚科でも漢方を用いるところが増えています。
漢方の力
漢方の力が見直され、注目されるようになっても「所詮気休め」くらいに思っているかもしれません。
しかし、漢方にはこれまでの経験と言う実績の積み重ねがあります。このため、今では予防から痛みの緩和、慢性疾患までさまざまな医療分野で広く活用されています。
皮膚科でもニキビ治療の選択肢のひとつとして、抗生物質に加えて漢方を用いるようになっています。
抗生物質で炎症を抑えたとしても、その後も繰り返してニキビが出来やすい人など、慢性的なニキビに悩んでいる場合は漢方の出番かもしれません。
治す力を引き出す漢方
では実際、ニキビの状態により漢方が処方される場合には、どのようなものがあるのでしょうか?
おおまかに説明すると、「化膿にしくくするもの」、もしくは便秘や生理などにきびの原因になるような「体調を整えていくもの」があります。
人が本来持っている治癒能力を引き出すお手伝いを、漢方がするようなイメージです。
例えば、清上防風湯(セイジョウボウフウトウ)は、体力のある人向けで特に若い人に処方されることが多く、腫れたニキビの炎症やほてりを抑えるのに使います。主に顔のニキビに処方されます。
どんな漢方があるの?
他にも桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)と言って、更年期の冷えの治療にも用いられるものがあります。
これは血行不良や老廃物の流れを改善する目的で用いられます。生理のときに悪化するような赤黒いニキビに使うことがあります。
荊芥連翹湯(ケイガイレンギョウトウ)は化膿に、十味敗毒湯(ジュウミハイドクトウ)もやはり化膿ぎみのニキビに用いられ、顔以外のニキビにも効果的です。
ちなみに十味敗毒湯は江戸時代からある日本生まれの漢方薬で、ニキビの他にも湿疹など皮膚炎にはよく使われます。
漢方の特徴はきめ細かなアプローチ
ここまで見てみていかがでしょうか? 意外ときめ細かく体調や体質、ニキビの状況によって用いられる漢方が違ってくることに驚きませんか?
このように漢方のメリットは、今まさに表に現れているニキビという症状だけでなく、体の状況をよく観察して、根本的なものにアプローチしていくことにあります。ここが西洋医療とは違うところと言えます。
ですから、漢方は「合う・合わない」「経験的」「長い目で」という表現が使われるでしょう。その人のその時の免疫力、抵抗力などによって、用いることができる漢方も異なってきます。
西洋的治療と併用
医療が進歩するのと同時に、漢方も様々な医療分野で取り入れられるようになってきています。
特に女性は、無理の無い方法で生活に取り入れていければ、体も心も整えていけるものがたくさんあるように思います。
皮膚科の分野であっても同じです。ニキビによっては、漢方の力も上手に借りてみるのも手です。
いきなり、漢方だけでニキビを治そうというのは少し乱暴な発想です。一般的な外用薬などによる治療と、併用する形で良い結果を得ることができれば、ニキビのような慢性的な皮膚疾患の悩みが解決できることもあります。
その時は、希望する患者に漢方を用いてくれる、漢方治療に積極的な皮膚科を選ぶのが良いでしょう。きっと、経験を活かして相談にのってくれると思いますよ!