辛いことで起こる胸の痛み、ブロークンハート症候群の可能性があるかも!
ブロークンハート症候群という病気を知っていますか?耳慣れないこの「ブロークンハート症候群」について、原因やどんな人がなりやすいのか、どのような症状が現れるのか気になることを調べてみました。意外なその原因にびっくり!です。
「ブロークンハート症候群」ってなに?
「心の痛み」には病名がついている
辛いことや悲しいことがあったとき、「心が痛い」という表現をしますよね。
心は抽象的なもので、実際にカラダの一部として存在するものではありません。しかし、心の痛みが原因で、体に影響が出てしまうことがあります。それを医学的に「ブロークンハート症候群」と呼んでいます。
ブロークンハート症候群は別名「ストレス性心筋症」といいます。心筋症は心臓の筋肉の病気のことです。強いストレスが原因となって心臓の筋肉が病気になったような状態になるのがブロークンハート症候群です。
たこつぼ型心筋症とも呼ばれることがあります。左心室が収縮してしまう病気ですが、収縮してしまった様子がたこつぼの形に似ていることからこう呼ばれています。
どうして「ブロークンハート症候群」は起こるの?
ブロークンハート症候群の原因となってしまうのは失恋や親しい人を失った時の悲しみ、またはとても激しい怒りなどです。強い精神的ストレスを受けることで、体に影響が及んでしまっている状態のことです。
よく失恋をしたときに「心が痛い」ということがありますが、これもあながちハズレではないのですね。
他にも災害などで被災者となった人がブロークンハート症候群を発症したケースが非常に多いです。
実際、日本でも2004年に起こった新潟中越地震の後にブロークンハート症候群という診断を受けた人が増加したという調査結果があります。
「ブロークンハート症候群」はどんな症状があるの?
胸の痛みと呼吸困難
よくあるのが胸の痛みです。ブロークンハート症候群の象徴的な症状のひとつです。また、それと共に呼吸困難に陥ってしまうこともあります。
まさにその症状は心臓発作に酷似しています。実際、心臓発作や脳卒中などを起こす確率も倍以上になってしまいます。
ブロークンハート症候群が起こったらどうなるの?
時間と共に症状は落ち着いていく
ブロークンハート症候群により心臓発作によく似た症状が起こるものの、そのほとんどが時間と共に消えていくといわれています。症状が収まったあとも、後遺症のようなものが残ることもありません。
とはいえ、実際に命が危険な状態になってしまうこともあります。
配偶者が亡くなったショックで、残された方も死んでしまうことが・・・
配偶者を失ってしまうのは、とてもショックです。特に仲睦まじい夫婦であればそのショックはどれほどのものでしょうか。
イギリスやアメリカでは配偶者を失った老夫婦が、そのわずか数時間から数日後のうちに残された方も亡くなった、という実例もあります。
配偶者が亡くなると、その遺族が半年以内に亡くなってしまう可能性が高くなるという調査結果もあります。
ブロークンハート症候群になりやすいのはどんな人?
「なりやすさ」でいえば圧倒的に女性
研究機関の調査結果によると、女性の方が男性の7~9倍もブロークンハート症候群にかかりやすいという結果が出ています。しかし、症状が深刻なものになってしまうことが多いのは男性なんだそう。
特に男性の場合は配偶者が亡くなってしまったときに、悲しむあまり死に至ってしまうという確率は、女性が配偶者を失った時と比べてなんと6倍にもなるとか。