偽ニキビとは?カビ、イボ、ダニ!なかなか治らないニキビの意外な原因
偽ニキビとはどんなものか知っていますか?
自分に適した治療やケアをするためには、その原因を知る必要があります。
ただのニキビと思って自己流のケアでかえって悪化させてしまうこともあります。
そうならないためにも偽ニキビにはどんなものがあるのかを知り、皮膚科専門医に相談することも大切です。
偽ニキビとは、わたしたちがイメージするにきびのできる原因とは違っています。
ニキビの原因とは?
そもそも、にきびでイメージするのは、思春期の頃の皮脂の過剰分泌や汚れによる毛穴詰まり、生理前などホルモンバランスが変化しやすい時など。
また、アクネ菌というにきび菌を洗顔料のパッケージなどで目にしたことがあるかもしれません。これはアクネ菌という細菌感染によるものです。
にきびになりやすい肌質、ストレスや不規則な生活、食生活の乱れといったものも要因のひとつですね。知っているだけでも、いろいろな原因があげられますね。
でもじつはこのような原因以外にも、あまり知られていませんがニキビのような症状に見えるものがあるのです。
偽ニキビの正体は、カビ!
それが今、「偽ニキビ」と呼ばれており、最近テレビでも特集されるなど話題になっています。
もしかすると、なかなか治らないニキビに「これニキビじゃないかも…」と、すでに心当たりのある方もいらっしゃるかもしれませんね。
ニキビと似た皮膚症状に、「マラセチア毛包炎」というのがあります。これは、アクネ菌のような細菌ではなく、「カビ」です。
なぜ、カビ? と思うかも知れませんが、このマラセチアは健康な人の皮膚にもいる常在菌で、5種類あることが分かっています。これが、毛穴で異常増殖するとニキビと同じ症状がでるのです。
また皮脂を分解した際の代謝物で炎症を起こすこともあり、ニキビに似たものができるのです。
肌を清潔に保つ
しかも顔よりも首や背中、肩や二の腕といった腕の部位、胸といった体に出来ることが多く、顔ニキビとは違ってなかなか自然には治りにくいという特徴があります。
ですから、がんばってニキビケアをしてもあまり効果が見られなくて悩んでいるとしたら、このマラセチアを疑ってみましょう。
抗真菌薬を塗るなど皮膚科で適切な治療を行えば、あんなに治りにくかったニキビが改善すると思います。
しかしながら、一度改善してもまた繰り返し症状が出てしまうことも多いので、「肌を清潔に保つ」という日頃のケアがとても大切です。
偽ニキビの正体は、イボ!
他にもニキビに間違うものがあります。それがなんと「イボ」!
しかも「扁平イボ」といって平らなので、ニキビと思い込んでしまうことがあります。見た目も少しもりあがっているくらいで、小さめのニキビに見えます。
20歳前後の女性に多く見られるので、ニキビだわと勘違いしやすいのかもしれませんね。
そして、意外に思うかもしれませんがイボの原因はなんとウイルス感染。イボの原因となるウイルスはなんと100種類以上もあるというから驚きです。
ニキビだと思ってケアしているうちに、気付いたらうつして増やしてしまったということもあります。カミソリや塗り薬で増やす人が多く、知らないうちにたくさん出来ていたという場合もあります。
なかなか治らないニキビは疑え!
いつもと違う形のニキビだな、増え方が異常だな、と気付いたらすぐに皮膚科を受診しましょう。外用薬の他に、液体窒素やレーザーなど、症状によってひとりひとりにあった治療を行なっていきます。
他にも、主に黄色ブドウ球菌の感染による強い炎症がみられる「面疔」や、お酒を飲んでいるかのように赤くなる「酒さ」でもニキビのような膿疱ができることがありますし、ニキビダニの過剰増殖によって発疹ができる「毛包虫ざ瘡」など、私たちは安易にニキビと勘違いしてしまうような皮膚疾患はたくさんありますので、覚えておきましょう。
なかなか治らない、痛みやかゆみが強いなど悩んだら、自己流のケアを頑張るのではなく、病院で診断を受けて自分にあった適切な治療を行なうようにすることが大切です。