うつに負けないポジティブシンキング!でも過度の場合はポリアンナ症候群の原因に?

うつに負けないポジティブシンキング!でも過度の場合はポリアンナ症候群の原因に?

大変な問題が起こっているのに、超ポジティブな考えのまま抜け出せずにいる人っていますよね。ひどいネガティブな考え方も、うつの原因となり問題ですが、ポジティブすぎるのはポリアンナ症候群の原因になるかもしれません。

アベノミクス効果と言っても、実感がわかない人の方がまだまだ多い昨今。

電気代も上がるっていうし、商品も良くみると値段は変わらないけれど内容量は減ってるよね、なんて経済状況。さらに会社の人員は減ってるのに全体の仕事量は変わらないから一人の負担は増えるし、休みもない。

とまあ、うつに大敵のストレスに囲まれている方も、結構いるのでは? そんな時はポジティブシンキングですよね?

うつにならないためには?

ストレスに打ち勝つためにもポジティブシンキングは大事

様々なストレスに囲まれて、ネガティブ思考に陥ると、現代病ともいえるうつになりがちです。日本では100万人の方がうつの症状を訴えているとも言われています。

ネガティブな考え方とネガティブな行動は、うつになりやすいのです。しかし、考え方がネガティブでも、それを気にせずに行動できる人は、うつになりにくい、と言われています。

たとえば、あいさつしたのに返事がなかったとしましょう。「自分は無視された、嫌われている」とネガティブに考えた場合でも、「きっと自分に気が付かなかっただけ。イヤホンでもしてたかな?どんどん声かけていこう」とポジティブに行動できる人は、うつになりにくいといわれています。

このようにネガティブからポジティブに転換できると事態も好転するんですね。

過度のポジティブ傾向はポリアンナ症候群の原因に?

さてこのポジティブシンキング。前向きに生きていくには、いい面もありますが、行き過ぎてしまうとポリアンナ症候群の原因になってしまうかもしれません。

まわりにいませんか? ちょっと空気が読めなくて、まわりに迷惑かけてるのに、超楽観的な人。

ポリアンナ症候群とは?

ポジティブ思考の負の面をクローズアップしたのが、ポリアンナ症候群と言われるものです。これは、心身疾患の一つとされ、現実逃避の一種とされています。

ただ、単なる現実逃避ではなく、自分が直面した事態の良い面しか認識せずに、実際の問題解決になんら取り組まない状態をいいます。

直面した事態の良い面を見るのは、先ほどのポジティブシンキングなので良い事なのですが、ポリアンナ症候群が否定的なとらえ方をされるのは、今の状態が最悪の事態ではないのをよしとし、このままでよいのだ、と思考と行動が停止してしまうことです。

多種多様な人間関係による出来事、正面から受け止める勇気と心身の体力が必要

また、現実逃避をしているという認識もなかったり、今の状態ではよくない、とも思わないのが問題です。結局はまわりの人に迷惑をかけてしまう事が多いようです。仕事関係、友人、恋愛関係など対象は多岐にわたります。

災害や事故など日常では考えられない事態に遭遇して、一時的にポジティブに現実逃避したり、根拠のない自信を持つことは時として生きる活力となりますが、普段の生活の中で、このように現実逃避するのは病的です。

ポリアンナとは?

この「ポリアンナ症候群」のポリアンナとは、作家のエレナ・ホグマン・ポーター(1868~1920)が1913年と1915年に発表した『少女パレアナ』と『パレアナの青春』(一躍注目を浴びた村岡花子氏の翻訳で現在も読むことができます)の主人公であるポリアンナの名前に由来しています。

日本では、これらを原作とした児童向けアニメ「愛少女ポリアンナ物語(1986年 フジテレビ)」で有名です。この主人公は母を亡くし、父親と暮らしていましたが、その父親をも亡くしてしまい、孤児となり、強く生き抜いていくために、「良かった探し」をして前向きに生きていく、という内容です。

「良かった探し」は良い事です。

ポリアンナは、悪い事が起こっても、その中で「良かった探し」をし、また努力をして生きていくので、「ポリアンナ症候群」とされている人とは違うのでかわいそうな気もしますね。

ポリアンナは父親の教えに従い「本当にそれでいいのか」と自問自答しているのですから。

単なる楽観的主義者ではなく、そう考えようとしている、きちんと悪い事も良い事も受け入れて成長しています。まさに「ポリアンナ症候群」の人たちとは違う解決をしているのです。

ポリアンナ症候群と称される人は、例えば結婚詐欺の被害に合う方に多いとのこと。あれ、おかしいな、という事実に目を向けず、友人のアドバイスに耳を貸さずに、相手のいう事だけを信じてしまう。

金品を取られて数年経って捨てられても、「いい勉強ができた」と納得してしまう事もあるそうですよ。

有名人でもポリアンナ症候群と噂される方も

数年前に甲子園を沸かせたプロ野球選手も、結果が出ていないにも関わらず、まわりの懸念をよそに超ポジティブ発言をして、「ポリアンナ症候群では?」とスポーツ紙を賑わせたことがあるようですよ。

人間関係が希薄な今が危ない?

ポジティブもネガティブもバランスが必要で大事

ポリアンナ症候群になりやすい人は、自分や特定の人の言葉しか信じず、他の人のアドバイスを聞き入れない、という事も特徴としてあげられます。それは現代の希薄な人間関係の中で陥りやすいのかもしれません。

たとえば、ブラックバイトの被害にあった学生さんなど、他の人もこうなんだ、まだ仕事があるだけいいんだ、と今の状態を相談できなかった、という事もあります。

本当はもっと違ったものの考え方があるのに、そこからぬけだせないのですね。疑問に思ったら相談してほしいし、周囲の人のおかしいと思ったら救いの手を差し出したいですね。

精神はポジティブだけでも、ネガティブだけでもなく、そのバランスが大切です。つらい現実に向き合うのは大変な事ですが、乗り越えていきたいですね。

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