知識を持って正しく使おう!精神病の薬について
精神病の薬について知識はありますか?精神性疾患は珍しい病気ではありません。現在健康だとしても、いつ病気になるかわからないのです。場合によっては精神性疾患の治療には薬物が用いられます。薬物を使った治療に対して不安がある人も多いと思います。精神病の薬について正しい知識を身につけましょう。
精神病の薬について知ろう
精神病の薬ってどんな薬?
精神病の薬と簡単に言っても効能はいろいろ。精神科で使われている薬は脳の回路に作用し、その特性を発揮します。
うつ病や不眠症など精神疾患の治療に薬物は欠かせない存在になっています。
精神病の薬の副作用について
薬物を使用する上でどうしても心配なのが副作用。
精神に作用する以上、副作用が出てしまうことは珍しくありません。代表的な副作用としては、倦怠感や眠気があります。さらに身体のバランスが取れなくなったり、勝手に身体が動いたりといった運動系の副作用もあります。
副作用の程度によっては薬を飲み続けることで軽減する場合もありますが、場合によっては薬の量を調節したり、副作用止めの薬を服用したりして様子を見ながら治療をします。
精神病の薬でしてはいけないこと
精神病の薬に悪いイメージがある理由のひとつが乱用してしまった人の話が風説として出回っていることです。
精神病の薬の副作用は医師の判断のもとで用法や用量を守って服用すれば、あまり問題にはなりません。薬の併用や中断、減量は医師の判断でおこなうべきところ。個人が勝手に判断することでトラブルが発生します。
すぐに効果が出ないからといって薬を大量に服用したり、アルコールを飲んだ状態で薬を服用することでもトラブルが起きます。
さらに快方に向かっていたとしても、医師の判断なく薬の量を減らすのも厳禁。薬を中断することで症状が悪化したり再発したりすることもあります。
精神病の薬の服用はとてもデリケート。専門家の判断なしに行なってはなりません。
精神病の薬の種類と特徴
抗うつ薬
抗うつ薬やうつ病の治療に使われる薬です。うつ状態を改善する効果があり、強迫神経症やナルコレプシー、PTSDなどの治療にも使われます。
その多くは服用し始めてか効果があらわれるまで2~6週間程度かかるといわれているので、根気強く服用しなければいけません。
代表的な副作用は口の渇きや消化器系の不調。ただし、抗うつ役の種類によって副作用やその効果も違います。
抗精神病薬
抗精神病薬の効果には興奮を鎮める鎮静効果、幻覚や妄想を抑える効果、さらにやる気を誘発して意欲減退の改善にも使われます。
多くは統合失調症の治療に使われている薬です。さらに強度の不安症やうつ病の治療にも用いられます。副作用としては立ちくらみや排尿障害など様々な症状があります。
精神刺激薬
精神刺激薬は興奮剤とも言われ、気分を高揚させる効果があります。眠気をとる覚醒作用があり、ナルコレプシーの治療にも使われます。
依存性がある薬であるため、医師の指示を守って服用する必要があります。過度に使用しなければ心配はありませんが、乱用されやすい薬です。過剰摂取すると副作用を生じて死にいたることもあります。
抗不安薬
抗不安薬は精神安定剤として用いられる薬。不安感を和らげるほか、鎮静作用もあります。筋肉の緊張をとる一方で副作用としてふらつきや倦怠感も生じます。
気分安定薬
気分安定薬とは気分の波を抑える薬。躁状態やうつ状態を改善する薬です。うつ状態と躁状態を繰り返す双極性障害の治療に使われています。
双極性障害は自殺リスクが高い精神疾患。ほかの精神疾患と併発することもよくあります。
体重の増加や眠気などが代表的な副作用ですが、減薬によってその多くは改善されます。
睡眠薬
睡眠薬は不眠症の治療に使われている薬です。
睡眠時の不安や緊張を取り除いてリラックスさせる効果があります。睡眠障害には寝つきが悪い入眠障害のほか、すぐ目が覚めてしまう熟眠障害などがあり、その種類によって睡眠薬を使い分けます。
入眠障害の場合は作用時間が短い薬を使用し、熟眠障害の場合は作用時間が長い睡眠薬を使います。
効果が増強されてしまうためアルコールとの併用は厳禁。さらに事故を起こしてしまうことがあるため車や機械の運転も避けなければいけません。