無月経になる原因と対処法! 無月経は早期治療が大切
妊娠をしておらず、閉経をむかえる年齢でもないのに無月経の方へ、無月経の原因と対策についてご紹介します。無月経は、ほとんどの場合排卵もないため、赤ちゃんが欲しくても授かることができません。今後赤ちゃんを望んでいる方は、無月経の原因を知り、早期治療をすることが大切です。
無月経になる原因とその対処法
無月経でずっと生理がきていないという方、将来子どもを希望するのであれば、早期対策が大切です。
無月経の原因と対処法についてご紹介します。
無月経の原因【遺伝子疾患】
無月経の原因に、遺伝子疾患があります。
月経を迎えてもよい年齢なのに月経がこない場合、視床下部・下垂体・卵巣・子宮・膣の5つのうち、どの部分かに障害がある可能性があります。
【カルマン症候群】
女性は5.8万人に1人、男性は1万人に1人の頻度の疾患です。
生まれつき嗅覚の視床下部に障害があり、視床下部からGnRHというホルモンが出ないため、GnRHに反応して分泌されるはずのエストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンが出ず、無月経となります。
【ターナー症候群】
女性の2,500人にひとりの割合でみられる染色体の遺伝子疾患です。
身長が低いことと、発達の遅れが出るのが特徴で、女性ホルモンであるエストロゲン、プロゲステロンを出す卵巣がないため、無月経になります。
ターナー症候群の無月経の治療は、エストロゲン、プロゲステロンのホルモン補充を行う治療となります。
無月経の原因【ダイエット】
急激に体重を落とすことで、無月経になってしまいます。中学や高校の時期に、痩せていた方が良いと過剰なダイエットをした経験があり無月経だという方は、原因がダイエットの可能性があります。
思春期は少しでも痩せてみられたいと思う方が多いのではないでしょうか。スタイルが良くなりたい、きれいに服を着こなしたいという理由でダイエットをすると、将来子どもが持てなくなってしまう恐れがあります。
また、ダイエットで急激に体重を落とすと、ホルモンが分泌されないため、骨の密度が低くなり、骨粗しょう症になってしまう可能性も高まります。
【体重減少性無月経】
3か月~6か月の期間で、体重が15~20パーセント減ってしまうと無月経になる恐れがあります。この体重減少性無月経は、思春期で無月経になるおよそ4割の患者さんの原因です。
体重が極端に減ることによって、脳の視床下部から出るゴナドトロピン放出ホルモンの分泌が減ります。それによって、エストロゲンとプロゲステロンの分泌が不十分となり無月経になります。
月経を復活させるためには、まずは正常な体重に戻すことが大切です。体重がもとに戻れば、月経がやってくることが多いです。
無月経の原因【ストレス】
精神や身体に強いストレスを感じることで、無月経になる場合があります。スポーツ選手などよくみられます。
【運動性無月経】
普通の人よりも運動量が多いことで、ストレスがホルモンに影響をして無月経になります。プロラクチンが過剰に分泌されることによって、無月経になってしまうのです。
月経を正常に戻すためには、激しい運動をしないようにすることが大切です。もし、運動やトレーニングで体重が減っているようであれば、体重を増やすことも治療の1つです。
もし、それでも月経が再開されない場合は、エストロゲンとプロゲステロンのホルモンが出る薬を飲んで、月経を人工的につくる必要があります。